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プロ野球

仰木監督が見出した元ドラ1、MLB通算601セーブの殿堂入りクローザー。根尾昂の指針となり得る「投手転向の成功例」<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.06.16

 MLBでは、日本以上に「野手→投手」の転向例は多く、とくにリリーフ投手としてのケースが目立つ。

 最大のヒットは、殿堂入りも果たしたトレバー・ホフマンだ。遊撃手としてプロ入りした彼は、野手としてはメジャー昇格の見込みなしと判断され、プロ3年目に投手に転向。その後、必殺チェンジアップを習得してパドレスで長くクローザーとして活躍し、セーブ王に2度輝いた。10年には史上初の通算600セーブを達成。通算601セーブは今もマリアーノ・リベラに次いでMLB歴代2位を誇る。

 02年にクローザーとしてエンジェルスを世界一に導いたトロイ・パーシバルも、プロ入り直後に捕手から投手へ転向した選手だ。歴代13位の通算358セーブを挙げるまでになった。現役では、名門ドジャースで球団歴代最多368セーブを挙げ、現在はブレーブスに所属しているケンリー・ジャンセン(ブレーブス)もプロ3年目までは同じく捕手。09年の第2回WBCにはオランダ代表の正捕手として出場したが、その年の途中に投手へ転向。1年足らずでメジャー昇格を果たすなどすぐ才能を開花させた。
 
 また、アンソニー・ゴーズ(ガーディアンス)は外野手として5年のメジャー経験がありながら、16年に投手へ転向。昨年はアメリカ代表として東京五輪に出場し、左投手として大会ベストナインに選出。直後に、32歳にして投手としてメジャー復帰を果たした。

 先発投手としても成功した選手もいる。80年代のブルージェイズで活躍したデーブ・スティーブは、プロ入り直後に外野手から投手へ転向し、豪速球とスライダーを武器に通算176勝を挙げている。90~00年代にレッドソックスで活躍したティム・ウェイクフィールドは、もとは一塁手だったが打撃がさっぱりで投手をあきらめ、ナックルボーラーとしてメジャー通算200勝を挙げるまでになった。

 立浪監督は根尾について、「将来的には先発を目指してほしい」と語っているが、これまでの野手→投手の転向例を見る限り、日米ともリリーフとしての成功例が多い。果たして中日の逸材は今後、どのような道をたどるのだろうか。

構成●SLUGGER編集部

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