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プロ野球

“変化球全盛時代”のトレンドを体現する投手に?ノーヒッターを達成した山本由伸のMLBでの将来像とは<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.06.19

 山本はストレートに加えてカーブ、カットボール、スプリット、スライダーと多種多様な球種を操る。これは確かに長所であることは間違いないのだが、少ない球数で可能な限り長いイニングを投げ抜くためにはシンプルにストライクゾーンで勝負する必要がある、というのがそのスカウトの考えだ。

 ただ、現代のメジャーリーグがかつてないほどの“変化球時代”を迎えているのもまた事実だ。以前は4シームなどの速球系が全体の半分以上を占め、そこに2~3の変化球を加えてピッチングを構成する先発投手が大半だった。ところが、最近は最も多投する球種が変化球という投手も珍しくない。

 例えば、今季サイ・ヤング賞争いでトップに立つジョー・マスグローブ(パドレス)はスライダー、4シーム、カーブ、カッター、シンカー、チェンジアップを自在に操る。しかも、全6球種のうちシンカーとチェンジアップを除く4球種が投球割合17%以上と、山本以上の“幻惑投法”で打者を手玉に取っている。
 
 そして、「多彩な変化球を操る本格派」といえば、マスグローブのチームメイトでもあるダルビッシュ有を忘れてはいけない。そのダルビッシュは昨年、山本について「(メジャーで)余裕で通用すると思います」とツイートしている。

 いずれにしても、今回の快挙達成で、山本がメジャーリーグからこれまで以上に熱い注目を集めるのは間違いない。“日本のエース”は、果たしてメジャーでどんな投球を見せてくれるのか。少々気が早いが、今から楽しみで仕方がない。

構成●SLUGGER編集部
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