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プロ野球

【6月の投打部門別ベスト3:パ・リーグ】ノーヒッター男・山本由伸は圧巻の3部門トップ!復調の杉本も3部門でランクイン<SLUGGER>

藤原彬

2022.07.06

【投手部門】
●防御率 ※20イニング以上
1位 ロメロ(ロッテ) 0.43
2位 山本由伸(オリックス) 0.56
3位 田嶋大樹(オリックス) 0.86

 6月18日の西武戦でノーヒットノーランを達成し、4先発で自責点わずか2の山本を抑え、防御率トップに立ったのはロメロ。3先発・計21イニングで自責点1のみと圧巻の投球だった。3・4月は御率0.34→5月は5.11と波が大きすぎるのが玉に瑕か。3位の田嶋は、6月22日のソフトバンク戦で2年ぶりの完封を自身初の無四球で飾った。

●勝利
1位 ロメロ(ロッテ) 3
1位 山本由伸(オリックス) 3
1位 田嶋大樹(オリックス) 3
1位 則本昂大(楽天) 3
1位 千賀滉大(ソフトバンク) 3
1位 美馬学(楽天) 3

 6人がリーグ最多の3勝を挙げたが、防御率トップ3がいずれもランクインした一方で美馬は月間20イニング以上でワーストの4.22と対照的な結果。一方で、リーグワーストの3敗を喫した投手は3人。中でも伊藤大海(日本ハム)は3先発でクォリティ・スタート(QS)2回にもかかわらず3連敗と勝ち運に見放された。

●奪三振
1位 山本由伸(オリックス) 33
2位 則本昂大(楽天) 25
3位 千賀滉大(ソフトバンク) 23

 山本は4先発とも投球回以上の三振を奪い、同じ先発数で19にとどまった前月からほぼ倍増。ノーヒッター達成や、勝ち星や投球回もトップの事実を加味すると、月間MVPの最有力候補か。今季の則本は奪三振率が自己ワーストの水準だが、6月28日のオリックス戦でシーズン初の2ケタ奪三振(10個)を記録した。また、開幕直前に育成から支配下登録された藤井皓哉(ソフトバンク)は“フォースラ”を武器に、救援では最多の16三振を奪った。
 
●投球回
1位 山本由伸(オリックス) 32.0
2位 大関友久(ソフトバンク) 28.0
3位 上沢直之(日本ハム) 27.1

 ノーヒッター達成の山本は1先発平均でも8イニングを消化。2位の大関は、6月25日の日本ハム戦で5月に続く完封を無四球で遂げた。白星はこの試合で挙げた1勝だけでも、シーズン防御率1.94で5傑入り。上沢は4先発でHQS2回、5失点が2回とムラは大きかったが、イニングは稼いだ。

●セーブ
1位 増田達至(西武) 8
2位 益田直也(ロッテ)7
3位 平野佳寿(オリックス)5
3位 松井裕樹(楽天)5

 1位の増田は5月と同様に無失点投球でリーグ最多セーブを挙げる快投。一方の益田も前月を踏襲し、セーブは重ねながらも防御率3点台と安定感は欠ける投球が続く。平野は6月2日に史上7人目の通算200セーブ到達し、38歳ながら増田や益田とセーブ王を争っている。

●ホールド
1位 平良海馬(西武)9
2位 東條大樹(ロッテ)8
3位 ゲレーロ(ロッテ)7

 順位はやや異なるが、5月とまったく同じ顔触れが3傑入り。特筆すべきは平良で、11登板とも無失点。東條とゲレーロはセットアップに定着したが、月間防御率は3点台後半とまだ全幅の信頼は置けない。先述の藤井や新人王資格を残す水上由伸(西武)が6ホールドを挙げ、トミー・ジョン手術から復帰した近藤大亮(オリックス)は無四球無失点で5ホールドを上積みした。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
 
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