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プロ野球

【9・10月の投打部門別ベスト3:パ・リーグ】打撃部門は吉田が4部門トップ、山本由伸も投手3部門で1位。オリックスの投打の柱がランキングを席巻!<SLUGGER>

藤原彬

2022.10.18

【投手】
●防御率
1位 美馬学(ロッテ)0.83
2位 佐々木朗希(ロッテ)1.35
3位 加藤貴之(日本ハム)1.36

 1位の美馬はコロナ感染から復帰した8月に続き、2か月連続で防御率0点台を記録。規定投球回には届かなかったが、12年目にしてキャリアベストの防御率2.91でシーズンを終えた。チームメイトの佐々木は8月こそ不振だったが、9月は3先発とも5イニング以上投げて自責点1とストロングフィニッシュ。対照的に田中将大(楽天)は月間防御率5.20がリーグワーストと勝負所で踏ん張れず、チームもCS進出を逃した。

●勝利
1位 美馬学(ロッテ)4
1位 山本由伸(オリックス)4
3位 加藤貴之(日本ハム)3
3位 髙橋光成(西武)3
3位 則本昂大(楽天)3
3位 和田毅(ソフトバンク)3

 リーグ最多の月間4勝を挙げた2人は、いずれも5先発で負けなし。美馬はシーズン最終登板で2年ぶり3度目の2ケタ勝利に到達した。山本は昨季と同様、最終盤で調子を上げて2年連続の「投手五冠」のみならずMVP受賞も濃厚としている。3勝で並んだ投手4人では、則本が3登板で全勝。開幕から勝ち運のなさが話題になっていた小島和哉(ロッテ)は、9月以降も防御率5.00で白星(2敗)なく今季を終えた。

●奪三振
1位 山本由伸(オリックス)42
2位 松本航(西武)35
3位 千賀滉大(ソフトバンク)32

 4か月続けて山本が他の誰よりも多くの三振を奪った。9月30日にロッテ打線から10三振を奪って2年連続200個をクリア。千賀は数で山本に及ばずも、奪三振率は9.75で上回ってリーグトップだった。救援では8月に一軍デビューした宇田川優希(オリックス)と松本裕樹(ソフトバンク)が、いずれも14投球回で奪った21三振が最多。田中将大(楽天)は27.2回で14三振しか奪えず、今季の奪三振率6.96は自己ワーストだった。
 
●投球回
1位 山本由伸(オリックス)39.0
2位 板東湧梧(ソフトバンク)33.1
3位 加藤貴之(日本ハム)33.0

 上位3投手はいずれも1完封含む2完投。山本はシーズン最終登板の9月30日に中5日で臨み、リーグ最多の5先発をこなした。それでいて、月間防御率1.38は4位の水準。加藤は4先発だったがいずれも8回以上に投げ、1登板あたりの平均投球回では山本を上回る。

●セーブ
1位 モイネロ(ソフトバンク)6
2位 松井裕樹(楽天)5
3位 オスナ(ロッテ)4

 モイネロは4月以降の毎月防御率1点台以下で乗り切ったが、9月半ばには2登板続けて救援失敗と致命的なミスがあり、CSセカンドステージ第4戦でもオリックスにリーグ優勝を許すサヨナラ打を献上。松井は11登板で被安打2本のみと圧巻の投球で、3年ぶりの30セーブ超えで自身2度目のタイトルを確定させた。オスナは抜群の球威を武器にしながらも、8.2イニングでわずか1四球と卓越した制球力を見せた。

■ホールド
1位 松本裕樹(ソフトバンク)9
2位 嘉弥真新也(ソフトバンク)7
2位 西口直人(楽天)7

 上位3人はいずれも防御率1点台の安定感。ワンツーフィニッシュしたソフトバンクの2人と、同じく勝利の方程式に定着した藤井皓哉(ソフトバンク)も6ホールドを記録したが、引き分け以上ならリーグ優勝の10月1日の西武戦で山川穂高(西武)にサヨナラ2ランを浴びて涙した。西口は1HP足りずに最優秀中継ぎ賞のタイトルを逃している。一方、タイトルを獲得した平良海馬と水上由伸(ともに西武)は、それぞれ4ホールドと3ホールド。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
 
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