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MLB

「20本塁打以上は難しい」「今のメジャーにいないタイプ」MLBスカウトによる吉田正尚の“リアル評”<SLUGGER>

ジム・アレン

2022.12.01

「バットスピードもバットコントロールも素晴らしい。この2つを兼ね備えている選手はあまりいない。かなり三振が少ない選手になる可能性があり、そうなれば価値も高くなる。攻撃面では『青木宣親2世』だ。パワーと四球は青木より上で、スピードは下回る」

「出塁能力が高く、バットに当てるのが上手い左打者を好むチームは必ずあるはずだ」

▼守備
「守備には限界がある。どのポジションを守るんだろう? トータル・パッケージの選手とは言えないね」

「レフトは何とかこなせるはずだ。私はDHとしては見ていない」

「肩も強くないし、フィールディングも一流ではない。鈴木誠也(カブス)のような選手は、打撃の適応期間で苦しんでも何とか我慢できる。守備でも貢献できるからね。吉田の場合はどうだろうか」

「レフトの守備も決して良くはない。それだけに、打撃で貢献しなければいけない。多くの球団はレフトにパワーを求めるが、それは決して吉田の売りではない」

▼メジャーの投手への適応
「彼は賢い選手だと思う。移動やアメリカの文化、言葉には難なく対処できるはずだろう。問題はやはりピッチングだ。今年、彼は95マイル(約152.9キロ)以上の速球を何回見た? それに、アメリカでは投手の起用法もかなり日本と違うからね」
 
「問題は適応できるかどうかではない。どれだけ適応できるか、そして適応するのにどれだけ時間がかかるかだ」

「MLBのゲーム展開の速さにも、投手の速球にも適応できると思う。岩村明憲や青木宣親も適応できた。だが、彼らは守備でも貢献できたし、足も吉田より速かった。一方、筒香(嘉智)は素早く適応できなかった。ただ、吉田のスウィングは筒香よりずっとシンプルだ」

▼契約条件と入団先
「彼のことを気に入って、年俸600~800万ドルをオファーするチームは出てくる可能性は十分ある。だが、今回の渡米は、吉田がプライドを呑んで自分が望むより低いオファーを受け入れられるかどうかがカギかもしれない。もしそれができれば、そして入団したチームが辛抱強く使ってくれれば、アメリカで成功できるんじゃないか」

「吉田の最優先事項が勝つことなら、多くのチームが彼を評価するかもしれない。だが、勝利最優先チームが、吉田が適応するまで我慢して使ってくれるだろうか?」

「吉田は興味深い選手だ。なぜなら、彼がどのようにチームにフィットするのかがいまひとつ明確に見えてこないからだ」

文●ジム・アレン

【著者プロフィール】
1960年生まれ。カリフォルニア大サンタクルーズ校で日本史を専攻。卒業後に英語教師として来日し、93年から取材活動を開始。現在は共同通信の記者として活躍中。ベイエリアで育ち、子供の頃は熱心なサンフランシスコ・ジャイアンツのファンだった。
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