●6位
山本由伸が史上初の「2年連続投手五冠」
昨年、勝利数・勝率・完封数・奪三振数・防御率の5部門でリーグ1位という、史上8人目の偉業を成し遂げた山本由伸(オリックス)。いまや「日本のエース」となった彼は今季も快投を続けた。15勝、勝率、205奪三振、防御率1.68は単独1位、2完封も1位タイで、2年連続五冠という史上初の快挙を達成した(完投数も昨年に続き1位で、実質的には六冠)。6月18日の西武戦ではノーヒットノーランも達成し、もちろんMVP投票でも2年連続1位。投手の連続MVPは稲尾和久(西鉄/58~59年)、山田久志(阪急/76~78年)に次ぎリーグ史上3人目で、24歳にしてすでに球史有数の投手に達したと言ってもおかしくない。
●5位
根尾昂(中日)が異例の投手転向
大阪桐蔭高時代は、投打両方で素質を評価されていた根尾。18年のドラフトでは中日から遊撃手として指名されたが、外野に回されたりと起用法が定まらなかった上、何より肝心のバッティングが振るわず、レギュラーに定着できていなかった。すると5月21日、立浪和義監督は根尾をマウンドへ送り出す。ここで150キロの速球を披露したこともあり、投手への転向が正式に決まった。投手から野手への転向はいくらでも例があるが、その逆は極めて少数で、成功例もほとんどない。今季は25試合で防御率3.41とまずまずの成績を残したが、来季以降はどうなるだろうか。
●4位
驚異の投高打低で史上最多5回のノーヒッター
投手のレベルが上がったのか、打者が下がったのか、あるいはその両方か。今季は例年になく投高打低の傾向が強かった。とりわけパ・リーグでは1試合の平均得点が3.50まで低下し、これは統一球時代の11~12年を除くと、1967年(3.47)以来の低水準。リーグ打率.240も、66年の.238以来の低さだった。
その結果、4月10日の佐々木朗希(ロッテ)の完全試合を皮切りに、2リーグ分立後最多となる5回のノーヒッターが達成された。しかもうち4回はパ・リーグのカード(西武に至っては2度も食らってしまった)、残る6月7日の今永昇太(DeNA)も対戦相手は日本ハムで、しかも指名打者制ありの試合だった。この他、9回まで無安打だったが延長戦に入って安打が出た”ノーヒッター未遂”のケースも2試合あった。
●3位
オリックスが26年ぶりの日本一
オリックスのリーグ優勝はあらゆる点で異例だった。首位に立ったのはわずか3日間で、優勝マジックは一度も点灯せず。だが、シーズン最終日の10月2日に、106日間にわたって1位に立っていたソフトバンクと同じ76勝65敗2分に並び、直接対決で15勝10敗と勝ち越していたために優勝が決まった。
これは史上初の珍事で、最終日のV決定もパ・リーグでは63年の西鉄以来。2年連続のマジック点灯なしも初という記録づくめのVだった。得失点差は+32で、ソフトバンク(+84)に大差をつけられながらも、投手5冠の山本由伸を筆頭とした投手陣で優勝。主砲・吉田正尚を除けば迫力に欠けた打線をカバーした。
クライマックスシリーズもソフトバンクに1敗しただけで勝ち抜き、2年続けてヤクルトと対戦した日本シリーズは、2敗1分の劣勢から4連勝。オリックスとしては26年ぶり、そして「バファローズ」の名を冠するチームとしては、近鉄が4度挑戦して果たせなかった日本一を初めて実現させた。
山本由伸が史上初の「2年連続投手五冠」
昨年、勝利数・勝率・完封数・奪三振数・防御率の5部門でリーグ1位という、史上8人目の偉業を成し遂げた山本由伸(オリックス)。いまや「日本のエース」となった彼は今季も快投を続けた。15勝、勝率、205奪三振、防御率1.68は単独1位、2完封も1位タイで、2年連続五冠という史上初の快挙を達成した(完投数も昨年に続き1位で、実質的には六冠)。6月18日の西武戦ではノーヒットノーランも達成し、もちろんMVP投票でも2年連続1位。投手の連続MVPは稲尾和久(西鉄/58~59年)、山田久志(阪急/76~78年)に次ぎリーグ史上3人目で、24歳にしてすでに球史有数の投手に達したと言ってもおかしくない。
●5位
根尾昂(中日)が異例の投手転向
大阪桐蔭高時代は、投打両方で素質を評価されていた根尾。18年のドラフトでは中日から遊撃手として指名されたが、外野に回されたりと起用法が定まらなかった上、何より肝心のバッティングが振るわず、レギュラーに定着できていなかった。すると5月21日、立浪和義監督は根尾をマウンドへ送り出す。ここで150キロの速球を披露したこともあり、投手への転向が正式に決まった。投手から野手への転向はいくらでも例があるが、その逆は極めて少数で、成功例もほとんどない。今季は25試合で防御率3.41とまずまずの成績を残したが、来季以降はどうなるだろうか。
●4位
驚異の投高打低で史上最多5回のノーヒッター
投手のレベルが上がったのか、打者が下がったのか、あるいはその両方か。今季は例年になく投高打低の傾向が強かった。とりわけパ・リーグでは1試合の平均得点が3.50まで低下し、これは統一球時代の11~12年を除くと、1967年(3.47)以来の低水準。リーグ打率.240も、66年の.238以来の低さだった。
その結果、4月10日の佐々木朗希(ロッテ)の完全試合を皮切りに、2リーグ分立後最多となる5回のノーヒッターが達成された。しかもうち4回はパ・リーグのカード(西武に至っては2度も食らってしまった)、残る6月7日の今永昇太(DeNA)も対戦相手は日本ハムで、しかも指名打者制ありの試合だった。この他、9回まで無安打だったが延長戦に入って安打が出た”ノーヒッター未遂”のケースも2試合あった。
●3位
オリックスが26年ぶりの日本一
オリックスのリーグ優勝はあらゆる点で異例だった。首位に立ったのはわずか3日間で、優勝マジックは一度も点灯せず。だが、シーズン最終日の10月2日に、106日間にわたって1位に立っていたソフトバンクと同じ76勝65敗2分に並び、直接対決で15勝10敗と勝ち越していたために優勝が決まった。
これは史上初の珍事で、最終日のV決定もパ・リーグでは63年の西鉄以来。2年連続のマジック点灯なしも初という記録づくめのVだった。得失点差は+32で、ソフトバンク(+84)に大差をつけられながらも、投手5冠の山本由伸を筆頭とした投手陣で優勝。主砲・吉田正尚を除けば迫力に欠けた打線をカバーした。
クライマックスシリーズもソフトバンクに1敗しただけで勝ち抜き、2年続けてヤクルトと対戦した日本シリーズは、2敗1分の劣勢から4連勝。オリックスとしては26年ぶり、そして「バファローズ」の名を冠するチームとしては、近鉄が4度挑戦して果たせなかった日本一を初めて実現させた。
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