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プロ野球

【キャンプ展望:中日】改造スプリットがMLBでも屈指のレベルに変貌?「投手・根尾昂」の進化への期待<SLUGGER>

久保田市郎(SLUGGER編集長)

2023.01.31

 実は、根尾のスライダーはすでに一級品に達している。昨季の空振り/スウィング率は40%を超え、これはNPBでもトップクラス。ここにスプリットが加われば、大きく幅が広がることは間違いない。

 根尾は今年のキャンプを一軍の北谷ではなく二軍の読谷で迎える。投球そのもののレベルアップはもちろん、体力面でも先発にふさわしいスタミナを蓄えることも重要な目標になる。

 ドラゴンズの先発ローテーションは、大野雄大、柳裕也、涌井のタイトルホルダー3人に加え、WBC日本代表にも選ばれた高橋宏斗、昨季奪三振数リーグ2位の小笠原慎之介と層が厚い。この中に割って入るのは容易なことではない。シーズン途中でリリーフに戻る可能性もあるだろう。
 そうだとしても、スプリットの進化はやはりカギになる。空振り/スウィング率40%を超える球種が2つあれば、単なるリリーフではなくセットアップやクローザーとして絶対的な地位を築くことも夢物語ではなくなる。

 そう考えると、生まれ変わったスプリットが「投手・根尾」のキャリアを左右すると言っても過言ではない。実際に打者が打席に立った中でもスプリットは威力を発揮するのか。紅白戦、オープン戦の登板が今から楽しみだ。

文●久保田市郎(SLUGGER編集長)

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