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侍ジャパン

怪腕ダルビッシュ有は何が「とんでもない」のか。侍Jのブルペンで首脳陣も脱帽した尋常じゃない技術力と異能ぶり【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.02.19

初めて甲斐に向けてボールを投げたダルビッシュ。練習後には実戦に向けた確認も行なった。写真:梅月智史

初めて甲斐に向けてボールを投げたダルビッシュ。練習後には実戦に向けた確認も行なった。写真:梅月智史

 そして「あれをやるにはやっぱり難しい技術が必要になる。流石ですね」と笑った厚澤コーチは、さらに他の投手たちとの違いを熱く論じた。

「曲がり球が例えば4種類あるとするじゃないですか。でも、みんなはゾーンの中に乗ってくる。でも、ダルビッシュの場合は普通のゾーンに加えて、もうひとつ違うゾーンで操れてしまう。これって普通に考えたらありえないぐらいのことなんです。技術の高さが尋常じゃない」

 弱肉強食のメジャーリーグで実働11年のキャリアを築いてきたダルビッシュ。その熾烈な競争を生き抜いてきた技術力は、やはり伊達ではない。この日はブルペンの裏から多くの若手投手が列をなして36歳が繰り出す「教科書のような投球」(厚澤コーチ談)に熱視線を向けた。
 
 今回の侍ジャパンに招集された若手たちの手本となりながらも、「情報共有して、互いに成長したい」と自らが吸収しようとする向上心は消えていない。こうした姿勢もダルビッシュが世界最高峰の舞台で生き抜いてきた理由なのかもしれない。

 練習後の取材で「次はたぶん実戦になる」と語ったダルビッシュ。練習とはいえ、日本のスラッガーたちを相手にどのような投球をするかは興味深く見守りたい。

取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)

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