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侍ジャパン

“珠玉の攻防”に見た村上宗隆の三冠王たる所以。圧巻だったダルビッシュ有が「頭がいい」と認めた一打【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.02.22

 では、当の本人は“大エース”との対戦にどのような感触を得ていたのか。

 ダルビッシュから「いずれメジャーとかに行く可能性もある。日本の選手の評価を変えられるような選手だと思う」と最大級の賛辞を贈られた23歳のスラッガーは、「本当に良い機会だったと思います」「楽しかった」と対戦を振り返り、こう続けた。

「球が速いのは分かっていましたし、投げ方も分かっていたので。正直、昨日の夜から対策を練っていました。結果が出たので、その対策は間違ってなかったかなと思います。僕も追い込まれながらの対応をしていた」

「どんな感じで来るのかっていうのはイメージ出来ていたので。球が速いのも、スライダーが曲がるのも、タイミングの取り方も、ある程度は意識があった」
 
 続けざまに「たまたま結果がそうなったというだけです。結果が出てても出なくても、反省と復習を続けるだけ」と冷静さを失わない。こうしたクレバーさも村上の魅力と言えるのかもしれない。

 ギャラリーを興奮させたライブBP後には、フリーバッティングを行なってバットを振り続けた背番号55。今後に向けては「やることは決まってる。自分に負けずに色んな事に取り組んでいくことが大事になる。基礎基本を繰り返すこと」とも言ってのけた。

 この頼もしさが溢れる力強い言葉には、最年少で三冠王になった理由が垣間見えた。

取材・文●羽澄凜太郎

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