ダルビッシュに感想を聞いてみた。
この日対戦した選手たちは対応可能なのか。
「動くボールというか、投手によってツーシームメインのピッチャーもいれば、そうじゃないピッチャーもいますけど、今の感じだと気にする必要はないというか、みんな普通に打てると思いますね。僕は日本のバッターの方が嫌だなと思いましたね。
何て言うのかな、自分のスイングをします、という感じじゃなくて、自分のスイングはあるんだけど、俺にはこういう球が来るな、だからこうやってみようとしてくる。村上君のレフト前ヒットもそうだけど、それを基本的にしないのがアメリカ。もちろんパワーはあっちの方があるんだろうけど、球へのついてき方とか反応は、やっぱり前回の09年大会や、自分が11年まで日本にいた時とはまったく違うなと思いました」
侍ジャパンの“主役”たるダルビッシュに言われれば、自信も芽生えてくるというもの。ダルビッシュはこれからもライブBPで投げるだろうし、日本の打者たちにとってはその対戦経験がプラスになる。
栗山監督も太鼓判を押す。
「ダルビッシュの球を見て、いろんな動く球の体験ができるというのはあると思います。だから、みんな打ちたがっていると思うんだけど、どこから曲がったらボールになるかとかそういう判断基準はそれぞれが持つしかない。
申し訳ないけど、それこそ対応についてはバッターの能力にも任せるしかないのかなと。その練習はできないので、それよりも自分の正しい打ち方でしっかりバットを振り切ってさえくれれば、このメンバーならしっかり反応できるなっていうのは感じています」
指揮官の話によれば、ダルビッシュと対戦を熱望するメンバーは多いのだという。これほど頼もしい話はないだろう。ダルビッシュのボールを恐怖の対象として見るのではなく、楽しみな対象に据えている。このメンタルに大いなる期待を寄せたい。
ダルビッシュと対峙した牧秀悟(DeNA)は言う。
「(ダルビッシュとの対戦では)メジャーで戦っている投手の球質、球の強さを確認しようと思っていた。ワクワクしたし、ああいう投手を打てないと勝てない。やはり球自体が強いので、振り負けないようにと思います。ボールを見すぎないようにしないほうがいいのかなと思います。強く振っていかないといけない」
そして、村上も気を引き締める。
「本当にダルビッシュさんの球を見れたことは自分の野球人生にとってすごく財産ですし、これから先に繋がると思います。すごくいい時間を過ごせました。ただライブBPなんで、まずは球を見れたっていうところが一番ですし、結果としてはそういうふうな結果になりましたけど、今日打てたからといって本戦で打てるかというとそうじゃない。これを生かせるようにしていけたらと思います」
ダルビッシュに立ち向かったことが財産になるーーー。
やはりダルビッシュの存在は今の侍ジャパンには大きい。アメリカでのラウンドでも、メジャー屈指のピッチャーたちと渡り合う侍ジャパンの姿が想像できた。
取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園は通過点です』(新潮社)、『baseballアスリートたちの限界突破』(青志社)がある。ライターの傍ら、音声アプリ「Voicy」のパーソナリティーを務め、YouTubeチャンネルも開設している。
この日対戦した選手たちは対応可能なのか。
「動くボールというか、投手によってツーシームメインのピッチャーもいれば、そうじゃないピッチャーもいますけど、今の感じだと気にする必要はないというか、みんな普通に打てると思いますね。僕は日本のバッターの方が嫌だなと思いましたね。
何て言うのかな、自分のスイングをします、という感じじゃなくて、自分のスイングはあるんだけど、俺にはこういう球が来るな、だからこうやってみようとしてくる。村上君のレフト前ヒットもそうだけど、それを基本的にしないのがアメリカ。もちろんパワーはあっちの方があるんだろうけど、球へのついてき方とか反応は、やっぱり前回の09年大会や、自分が11年まで日本にいた時とはまったく違うなと思いました」
侍ジャパンの“主役”たるダルビッシュに言われれば、自信も芽生えてくるというもの。ダルビッシュはこれからもライブBPで投げるだろうし、日本の打者たちにとってはその対戦経験がプラスになる。
栗山監督も太鼓判を押す。
「ダルビッシュの球を見て、いろんな動く球の体験ができるというのはあると思います。だから、みんな打ちたがっていると思うんだけど、どこから曲がったらボールになるかとかそういう判断基準はそれぞれが持つしかない。
申し訳ないけど、それこそ対応についてはバッターの能力にも任せるしかないのかなと。その練習はできないので、それよりも自分の正しい打ち方でしっかりバットを振り切ってさえくれれば、このメンバーならしっかり反応できるなっていうのは感じています」
指揮官の話によれば、ダルビッシュと対戦を熱望するメンバーは多いのだという。これほど頼もしい話はないだろう。ダルビッシュのボールを恐怖の対象として見るのではなく、楽しみな対象に据えている。このメンタルに大いなる期待を寄せたい。
ダルビッシュと対峙した牧秀悟(DeNA)は言う。
「(ダルビッシュとの対戦では)メジャーで戦っている投手の球質、球の強さを確認しようと思っていた。ワクワクしたし、ああいう投手を打てないと勝てない。やはり球自体が強いので、振り負けないようにと思います。ボールを見すぎないようにしないほうがいいのかなと思います。強く振っていかないといけない」
そして、村上も気を引き締める。
「本当にダルビッシュさんの球を見れたことは自分の野球人生にとってすごく財産ですし、これから先に繋がると思います。すごくいい時間を過ごせました。ただライブBPなんで、まずは球を見れたっていうところが一番ですし、結果としてはそういうふうな結果になりましたけど、今日打てたからといって本戦で打てるかというとそうじゃない。これを生かせるようにしていけたらと思います」
ダルビッシュに立ち向かったことが財産になるーーー。
やはりダルビッシュの存在は今の侍ジャパンには大きい。アメリカでのラウンドでも、メジャー屈指のピッチャーたちと渡り合う侍ジャパンの姿が想像できた。
取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園は通過点です』(新潮社)、『baseballアスリートたちの限界突破』(青志社)がある。ライターの傍ら、音声アプリ「Voicy」のパーソナリティーを務め、YouTubeチャンネルも開設している。