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MLB

「ブラウン&ゴールド」が復活したパドレス。ストラスバーグ獲得で一気に優勝争いに名乗り?

宇根夏樹

2019.12.03

 技巧派右腕デビースは今シーズン、159.2イニングで防御率3.55。8月にメジャーデビューしたグリシャムは、4年前のドラフト全体15位。左打者なので、右打者偏重の外野陣にフィットする。ポメランツは7月末にジャイアンツからブルワーズへ移籍後、ブルペンに回って奪三振率15.38を記録した。3年前のパドレス在籍時は先発として投げたが、来シーズンはセットアップとして期待される。

 もちろん、補強はこれで終わりではない。大型契約でホズマーとマチャドを手に入れた過去2度のオフに続き、今オフはFAビッグ3の一人、スティーブン・ストラスバーグを狙っているようだ。

 実力もさることながら、パドレスにとってこれほどぴったりの選手はいない。ストラスバーグは生まれも育ちもサンディエゴ。サンディエゴ州大で急成長を遂げ、09年にドラフト全体1位でナショナルズに入団した。しかも、大学で彼を監督として指導したトニー・グウィンはパドレス一筋にプレーし、首位打者8度&通算3141安打を記録して殿堂入りも果たした球団史上最大のヒーロー。パドレスでワールドシリーズに2度出場した唯一の選手でもある。
 
 グウィン自身は5年前に54歳の若さで亡くなったが、大学時代に彼の下で投げたストラスバーグが、彼と同じようにブラウン&ピンストライプのユニフォームを着て、パドレスを3度目のワールドシリーズへ牽引すれば……。サンディエゴの街は熱狂に包まれるに違いない。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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