チームの要・源田の穴を見事に埋める児玉の活躍。大方のファンにとっては予想外だったかもしれないが、首脳陣の評価はどうなのか。キャンプから児玉を見てきた黒田哲史一軍守備・走塁コーチに話しを聞いた。
「社会人出身ですから、短期決戦という修羅場もくぐってきていますし、キャンプの時からこの子はもうそこそこできるなっていうのが首脳陣の見解でした。だから別にびっくりしてはいないですが、思った以上にやってくれていると思います」
前述した2つのプレーにあるように、どんな場面でも貪欲にアウトをとりに行く児玉の守備姿勢は、どう見ているのか。
「あれは野球観によるところかな。そういう野球観に関しては、すごくいいものを持っていると思いますし、野球を知っているなと思うので、こちらも安心して、信用して使っています」
安心して信用している。ルーキーにとって、これほどの褒め言葉もないのではないか。ただ、黒田コーチはこうも付け加える。
「でも、まだまだ試合はありますし、今日(9日)のなかでもミスは出ています。プロと言ってもまだ1年目ですし、期待はしていますが、源田と同じものを求めるのも酷なこと。そのなかでも本当によくやってくれていると思っています」
源田も社会人野球から入団してきた選手。ルーキー時代からの2人を知る黒田コーチには、児玉にも源田と同じものを感じるという。
「源田もこんな感じだったし、1年目はあいつも20個近くエラーしていますからね。比較しても差はないかなと思いますし、これからの児玉が順調に育てばではありますが、そんなに遜色はないと思います。そこそこ打ってくれるでしょうし、足も速い。源田と一緒ですごく野球観もいいし、気持ちも強い。ゲン(源田)みたいになってくれると思っています」
復帰3試合目となった9日の試合では、3打席目に初球を捉えて2試合連続ヒットを放った。この打席でのアプローチからも、児玉の野球観の一端が窺えるので紹介したい。
「その前の2打席はポンポン見逃していたので、やっぱり積極的にっていうところをもう1回意識して、『初球から振りに行こう』っていうことを決めていました。積極的に行く方がやはりいい結果が出ているなっていうのを、自分のなかで整理したうえで初球からと割り切って行きました」
黒田コーチも『打撃コーチではない』としながらも、打席から児玉の意図を感じ取れるという。そうした自分の考えを言葉にできる点も評価している。
「ちゃんと考えているのは伝わってくるし、打撃コーチも褒めていました。守備の話ですが、ミスした時に『こうしなさい』ではなく、『どういう考えを持ってやったの?』と話を先に聞くようにしていますが、しっかりした答えが返ってきますし、『ここがいけなかった』っていう答えも返ってくる。考えていることも同じだし、それだからこそ、信用できるというのもありますね」
既に首脳陣からの信頼も勝ち取っている児玉。気になるのは源田が戻ってきた時はどこを守るのか。
「どこで使おうかなって、そのくらいの選手。ただ選手層が厚くなったことは間違いないですね」
ドラフト6位ルーキー・児玉亮涼。松井稼頭央監督が作り上げる新たなライオンズ にとって、欠かせない存在となって行きそうだ。
取材・文●岩国誠
「社会人出身ですから、短期決戦という修羅場もくぐってきていますし、キャンプの時からこの子はもうそこそこできるなっていうのが首脳陣の見解でした。だから別にびっくりしてはいないですが、思った以上にやってくれていると思います」
前述した2つのプレーにあるように、どんな場面でも貪欲にアウトをとりに行く児玉の守備姿勢は、どう見ているのか。
「あれは野球観によるところかな。そういう野球観に関しては、すごくいいものを持っていると思いますし、野球を知っているなと思うので、こちらも安心して、信用して使っています」
安心して信用している。ルーキーにとって、これほどの褒め言葉もないのではないか。ただ、黒田コーチはこうも付け加える。
「でも、まだまだ試合はありますし、今日(9日)のなかでもミスは出ています。プロと言ってもまだ1年目ですし、期待はしていますが、源田と同じものを求めるのも酷なこと。そのなかでも本当によくやってくれていると思っています」
源田も社会人野球から入団してきた選手。ルーキー時代からの2人を知る黒田コーチには、児玉にも源田と同じものを感じるという。
「源田もこんな感じだったし、1年目はあいつも20個近くエラーしていますからね。比較しても差はないかなと思いますし、これからの児玉が順調に育てばではありますが、そんなに遜色はないと思います。そこそこ打ってくれるでしょうし、足も速い。源田と一緒ですごく野球観もいいし、気持ちも強い。ゲン(源田)みたいになってくれると思っています」
復帰3試合目となった9日の試合では、3打席目に初球を捉えて2試合連続ヒットを放った。この打席でのアプローチからも、児玉の野球観の一端が窺えるので紹介したい。
「その前の2打席はポンポン見逃していたので、やっぱり積極的にっていうところをもう1回意識して、『初球から振りに行こう』っていうことを決めていました。積極的に行く方がやはりいい結果が出ているなっていうのを、自分のなかで整理したうえで初球からと割り切って行きました」
黒田コーチも『打撃コーチではない』としながらも、打席から児玉の意図を感じ取れるという。そうした自分の考えを言葉にできる点も評価している。
「ちゃんと考えているのは伝わってくるし、打撃コーチも褒めていました。守備の話ですが、ミスした時に『こうしなさい』ではなく、『どういう考えを持ってやったの?』と話を先に聞くようにしていますが、しっかりした答えが返ってきますし、『ここがいけなかった』っていう答えも返ってくる。考えていることも同じだし、それだからこそ、信用できるというのもありますね」
既に首脳陣からの信頼も勝ち取っている児玉。気になるのは源田が戻ってきた時はどこを守るのか。
「どこで使おうかなって、そのくらいの選手。ただ選手層が厚くなったことは間違いないですね」
ドラフト6位ルーキー・児玉亮涼。松井稼頭央監督が作り上げる新たなライオンズ にとって、欠かせない存在となって行きそうだ。
取材・文●岩国誠
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