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MLBで球宴選出5度の熱きリーダー! オリックス入りが決まったジョーンズの「トリセツ」

2019.12.10

 それまでの3回の大会で不本意な結果に終わっていたアメリカが優勝候補のドミニカ共和国と対戦した準々決勝でのことだった。アメリカが4対2とリードした7回、ジョーンズは当時オリオールズのチームメイトでもあったマニー・マチャドが放ったセンター右への大飛球をジャンプ一番好捕。ジョーンズが捕っていなければ間違いなくホームランの当たりだった。しかも、舞台となったペトコ・パークはジョーンズの地元サンディエゴ。超満員のファンは大歓声でジョーンズを称えた(捕られたマチャドがヘルメットを取ってジョーンズにリスペクトを示したことも印象深い)。

 この試合に勝ったアメリカはその後も準決勝で日本、決勝でプエルトリコを下し、4回目にして初の優勝。ジョーンズの美技は大会全体を通じて屈指の名シーンとしてファンの記憶に残ることとなった。
●4 正義感にあふれた熱い男
 ジョーンズは誇り高い男でもある。自らもアフリカン・アメリカンである彼は、人種差別や黒人の野球人口減少などの問題について、臆することなく自らの考えを語ってきた。NFLで人種差別に抗議して国歌斉唱中にヒザをつく選手が続出した頃には、MLBでそうしたムーブメントが見られないのは「野球が白人のスポーツだからさ」と言って物議を醸したことがあった。一昨年の6月には、ボストンのフェンウェイ・パークでジョーンズがファンから人種差別的な野次を浴びせられたことが話題になった。

「アスリートが政治問題に首を突っ込むな」という批判に対し、ジョーンズはこう言っている。「俺は俺の目で見た真実を語っているだけ。自分が信じることを堂々と主張するべきだ。反発を恐れて沈黙するのは良くない」。

●5 リーダーシップ発揮にも期待
 上のエピソードからも推察できるが、ジョーンズと同じチームで戦った仲間やコーチ、監督は口を揃えて彼のリーダーシップを称賛する。得意の物真似で試合前のクラブハウスを盛り上げたかと思えば、全力プレーを怠った若手には厳しく指導する。元オリオールズの監督バック・ショーウォルターによれば、素行に問題ありとされる選手でも、「ジョーンズがケアしてくれるから」という理由で獲得に踏み切ったケースが何度もあったという。

 13年に楽天の日本一に貢献したアンドリュー・ジョーンズがまさにそうだったように、プレー以外の部分でも「一流メジャーリーガーの流儀」をチームに植え付けることができれば、大きな財産になるに違いない。

文●久保田市郎(スラッガー編集長)
 
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