捕手は現在、怪我で離脱中であるものの、森友哉(オリックス)の活躍が光った。開幕戦で9回表、起死回生の同点弾から始まり移籍1年目のプレッシャーを物ともしていない。
一塁手は難航こそしていないものの、選外となった選手に選びたい逸材もいた。打率トップ、OPSで上位の頓宮裕真(オリックス)を迷いなく選んだが、今季復活を見せた中村晃(ソフトバンク)の活躍も見逃せない。三塁と併用ながら10本塁打をマークしているマキノン(西武)も存在感があった。
二塁手は最近の出場こそ指名打者がメインであるものの、本塁打のトップを走る浅村栄斗(楽天)を選出した。外崎修汰(西武)は、出塁率、長打率、OPS も高く、遜色のない数値をマークしたが、浅村を上回ったものが少なかった。ただ、浅村を二塁手と見るかは議論の余地があるかもしれない。
三塁手は若い世代がひしめく。ロッテのスラッガー安田尚憲のほか、本塁打・打点では三塁手トップの栗原陵矢(ソフトバンク)、野村祐希(日本ハム)などである。その中でも、プロ6年目でオールスターに初出場を果たした安田が印象度で上回った。
遊撃手は規定打席に到達したのが今宮健太(ソフトバンク)と山崎剛(楽天)のみ。WBC代表の源田壮亮(西武)がWBCでの怪我により開幕が2ヶ月も遅れた。その中でシーズン途中から1軍に上がり、「3番・遊撃手」の役割を果たしている紅林弘太郎(オリックス)は打率.289、OPS.758と好記録をマーク。規定打席には足りないものの、最も印象に残る活躍を見せている。
外野手はOPSがリーグ2位の近藤健介(ソフトバンク)は迷いなく選出。森と同様に、移籍シーズンの重圧を感じさせない活躍ぶり。そして、2人目は近藤の高校の後輩である万波中正(日本ハム)を選んだ。本塁打数は2位で、長打率も打撃ランク上位陣と遜色がない。覚醒のシーズンと言えるだろう。
外野手の3人目は心境著しい小郷裕哉(楽天)、安定感のある打撃が光る松本剛(日本ハム)、中川圭太(オリックス)など好素材の選手は多かったが、ブレイクの兆しが見える小郷を選出。現地でも数試合を見たが、パンチの強さが魅力的で、6月の打率は.341。7月も3割近い打率をキープしており、チームに欠かせない存在となっている。規定打席に達していないものの、印象度が高く選出した。
DHはOPSリーグ1位の柳田悠岐(ソフトバンク)を迷いなく選んだものの、今季からDHに専念した中村剛也(西武)も見過ごせない。3、4月の月間MVPに輝くなどスタートダッシュは良かった。怪我で一時離脱したが、あのまま活躍していれば結果は変わったかもしれない。それほど巧者ぶりが光った選手だった。
文●氏原英明
【著者プロフィール】 うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『SLUGGER』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。ライターの傍ら、音声アプリ「Voicy」のパーソナリティーを務め、YouTubeチャンネルも開設。このほど、パ・リーグ特化のWEBマガジン「PLジャーナル限界突パ」を創刊した。
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一塁手は難航こそしていないものの、選外となった選手に選びたい逸材もいた。打率トップ、OPSで上位の頓宮裕真(オリックス)を迷いなく選んだが、今季復活を見せた中村晃(ソフトバンク)の活躍も見逃せない。三塁と併用ながら10本塁打をマークしているマキノン(西武)も存在感があった。
二塁手は最近の出場こそ指名打者がメインであるものの、本塁打のトップを走る浅村栄斗(楽天)を選出した。外崎修汰(西武)は、出塁率、長打率、OPS も高く、遜色のない数値をマークしたが、浅村を上回ったものが少なかった。ただ、浅村を二塁手と見るかは議論の余地があるかもしれない。
三塁手は若い世代がひしめく。ロッテのスラッガー安田尚憲のほか、本塁打・打点では三塁手トップの栗原陵矢(ソフトバンク)、野村祐希(日本ハム)などである。その中でも、プロ6年目でオールスターに初出場を果たした安田が印象度で上回った。
遊撃手は規定打席に到達したのが今宮健太(ソフトバンク)と山崎剛(楽天)のみ。WBC代表の源田壮亮(西武)がWBCでの怪我により開幕が2ヶ月も遅れた。その中でシーズン途中から1軍に上がり、「3番・遊撃手」の役割を果たしている紅林弘太郎(オリックス)は打率.289、OPS.758と好記録をマーク。規定打席には足りないものの、最も印象に残る活躍を見せている。
外野手はOPSがリーグ2位の近藤健介(ソフトバンク)は迷いなく選出。森と同様に、移籍シーズンの重圧を感じさせない活躍ぶり。そして、2人目は近藤の高校の後輩である万波中正(日本ハム)を選んだ。本塁打数は2位で、長打率も打撃ランク上位陣と遜色がない。覚醒のシーズンと言えるだろう。
外野手の3人目は心境著しい小郷裕哉(楽天)、安定感のある打撃が光る松本剛(日本ハム)、中川圭太(オリックス)など好素材の選手は多かったが、ブレイクの兆しが見える小郷を選出。現地でも数試合を見たが、パンチの強さが魅力的で、6月の打率は.341。7月も3割近い打率をキープしており、チームに欠かせない存在となっている。規定打席に達していないものの、印象度が高く選出した。
DHはOPSリーグ1位の柳田悠岐(ソフトバンク)を迷いなく選んだものの、今季からDHに専念した中村剛也(西武)も見過ごせない。3、4月の月間MVPに輝くなどスタートダッシュは良かった。怪我で一時離脱したが、あのまま活躍していれば結果は変わったかもしれない。それほど巧者ぶりが光った選手だった。
文●氏原英明
【著者プロフィール】 うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『SLUGGER』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。ライターの傍ら、音声アプリ「Voicy」のパーソナリティーを務め、YouTubeチャンネルも開設。このほど、パ・リーグ特化のWEBマガジン「PLジャーナル限界突パ」を創刊した。
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