専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
侍ジャパン

【WBC侍戦士前半戦通信簿:投手編】佐々木、今永が快投を続けた一方、ダルビッシュや大勢は不本意な成績。"投手・大谷"の評価は?<SLUGGER>

出野哲也

2023.07.21

▼栗林良吏(広島)
評価:がんばりましょう

松井とともに抑え役を期待されていたが、腰痛のため1次ラウンド終了時点で離脱。開幕後も大不振で、右足内転筋の張りを訴え5月初めに登録抹消された。再昇格後、中継ぎに回ってから調子を取り戻しつつあるのは明るい材料だ。

▼今永昇太(DeNA)
評価:よくできました

決勝戦では先発の大役を任され無難にこなした。来季のメジャー移籍を見据えた今季は、初登板が4月21日とやや出遅れたものの、5月末からは7試合連続で7回以上2失点以下とエースの貫禄。95奪三振はリーグトップだ。

▼湯浅京己(阪神)
評価:がんばりましょう

WBCでは3試合無失点。昨年のセットアップからクローザーへ役割が変わり、開幕から7試合無失点だったが右腕を痛め離脱。復帰後も不安定な投球で「もう投げさせられへん」と岡田彰布監督に通告され二軍落ちした。

▼宇田川優希(オリックス)
評価:可もなく不可もなく

1次ラウンドで2登板、いじられ役のムードメーカー的役割も果たした。開幕後はまずまずの成績だったが4月下旬に上半身のコンディション不良で登録抹消、6月半ばまで戻ってこられなかった。復帰後も調子は出ていない。
 
▼高橋宏斗(中日)
評価:よくできました

WBCではマイク・トラウトから三振を奪い、開幕後も91奪三振はリーグ3位。6月4日オリックス戦では7回13個の快投を演じた。だがこの試合を含め、QSで白星がつかなかった試合が7度と、貧打線の犠牲になり続けている。

▼宮城大弥(オリックス)
評価:よくできました

唯一登板したチェコ戦で5イニングのロングセーブ。同期の佐々木との仲の良さも注目された。開幕後は13試合中9戦で1失点以下、防御率2.42も5位。ただし6月11日DeNA戦は3被弾し8点を失うなど、若干安定性を欠く。

▼高橋奎二(ヤクルト)
評価:可もなく不可もなく

WBCでの登板は1次ラウンドのオーストラリア戦のみ(2回無失点)では調整不足だったか。開幕後は5月上旬から1ヵ月二軍で再調整。再昇格後もいまひとつの内容だったが、7月は18イニングで3失点と上昇の気配はある。

▼山﨑颯一郎(オリックス)
評価:よくできました

栗林の代役として急遽招集されるも、WBCでは登板の機会はなく複雑な心境。帰国後はリーグ2位の18ホールド、5月7日から20試合連続無失点と好投を続けて、オールスターにもファン投票中継ぎ1位で初選出された。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『メジャー・リーグ球団史』『プロ野球ドラフト総検証1965-』(いずれも言視舎)。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号