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プロ野球

優勝は阪神で決まり? 熾烈な争いが必至なセ・リーグの“CS進出チーム”を識者が徹底予想!

氏原英明

2023.08.18

ヤクルトの指揮を執る高津監督。今季は不振に苦しんでいる。写真:鈴木颯太朗

ヤクルトの指揮を執る高津監督。今季は不振に苦しんでいる。写真:鈴木颯太朗

 3位を死守しているDeNAだが、まだ今後に可能性が見出せるチーム。交流戦の優勝を果たしただけあって、力はある。投手陣は今永昇太、東克樹、バウアーの三本柱がいて、打線の方も、宮崎敏郎、牧秀悟と役者は揃っている。山崎康晃がクローザーから降格してからのブルペン運用がまだ手探りの状態とも言える。うまく整備できるかが鍵だろう。

 また、バウアーの存在も大きい。彼の発言もクローズアップされるため、これがプラスに転ぶのかどうか、マイナスに作用するのか、どちらの可能性もある。DeNAはどちらかと言うとシーズン終盤にかけて追い込んでいくチーム。いい状態に上げて行って終盤に勝負できる形を作れるか。それができれば、一気の逆転の可能性も秘める。

 巨人は若手の台頭はあるものの、チームとして緻密な戦いができないのが課題だ。チーム本塁打はリーグダントツトップを記録しているのだが、それが得点力とうまくリンクしていない。

 岡本和真が若い世代の中心にいるものの、全体的な高齢化、外国人頼みは否めず、転換期にあるとも言える。結果を残さないといけないチームだけに、その点が難しいところ。本来は再建期に突入すべきだろう。
 
 ヤクルトは攻撃力が少しずついい時に近づいてきた。週末は阪神に3連敗を喫したが、山田哲人の復帰以降、打線に活気が出てきた。

 村上宗隆、青木宣親、サンタナなどは他球団にとって嫌な存在だ。投手陣をいかに整備していくか。トレード加入の阪口皓亮をうまく活かしていきたい。

 中日は先日の広島戦で、柳裕也が9回をノーノー。記録達成はならなかったが、マルティネスの無失点記録が途絶えたところを打線がカバーしてサヨナラ勝ちした。一つになった時の勝負強さを時に見せるだけに、チーム力がないわけではない。

 岡林勇希、細川成也、石川昂弥ら若い世代は育ちつつある。投手陣の防御率もリーグ2位と健闘している。得点力を上げる攻撃の形を立浪和義監督自身が改善していく余地はあるだろう。数字ほど、戦力は悪くない。

 そういうわけで、ペナントレースの行方は1位阪神、2位広島、3位DeNAと予想する。

文●氏原英明

【著者プロフィール】うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『SLUGGER』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。ライターの傍ら、音声アプリ「Voicy」のパーソナリティーを務め、YouTubeチャンネルも開設。このほど、パ・リーグ特化のWEBマガジン「PLジャーナル限界突パ」を創刊した。

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