■5位:電撃入団の超大物助っ人が実力証明
開幕直前の3月中旬、2020年にサイ・ヤング賞を獲得したトレバー・バウアーがDeNAと電撃入団。当初は調整遅れもあって打ち込まれたが、二軍調整を経て徐々に実力を発揮。中4日、5日でフル回転しながら勝ち星を重ね、8月25日には早くも10勝に到達してタイトル争いにも顔をのぞかせるなど先発投手陣を牽引した。自身の投球哲学や日本での生活をSNSで頻繁に発信してファン人気も上昇。現在はメジャー復帰を目指しているが、日本にとどまる可能性も十分あり、動向が注目される。
■4位:北の地に夢の新球場がオープン
「世界がまだ見ぬボールパーク」をキャッチフレーズに、日本ハムの新球場エスコンフィールドHOKKAIDOが開場した。左翼97メートル、右翼99メートルと左右非対称の形状が特徴で、開閉式天然芝の美しいボールパークはまさに世界水準。外野フェンスが低く、ファウルゾーンも狭いことから前本拠地の札幌ドームとは違って臨場感たっぷりで、選手からも好評を集めた。球場までのアクセスの悪さが問題視されたが、複合型施設「TOWER11」や世界初の球場内温泉&サウナなどでファンを楽しませている。
■3位:好対照な2人のエースが躍動
今季、MVPを受賞したのは好対照な“2人のエース”だった。オリックスの山本由伸は過去2年に続いて今季も無双。防御率1.21はパ・リーグ史上2位、9月9日のロッテ戦では昨季に続くノーヒッターを成し遂げ、日本シリーズではシリーズ新の14奪三振。過去2年に続き、MVPと沢村賞を当たり前のように受賞した。一方、阪神の村上頌樹は昨季まで一軍2登板のみだったが、3年目で一気に飛躍した。開幕から31イニング連続無失点のリーグタイ記録を達成するとそのまま最後まで勢いは衰えず、防御率1.75でタイトルを獲得。新人王とMVPを同時受賞する史上3人目の快挙を成し遂げた。 ■2位:オリックスが球団3度目のリーグ3連覇
過去2年を上回る強さを発揮してのV3だった。打線の中軸を担った吉田正尚がメジャーへ移籍し、穴埋めとして森友哉をFA補強した2023年は、山下舜平大ら新戦力の台頭もあって2位に15.5ゲーム差をつける独走。過去2年は無観客の京セラドームと敵地でリーグ優勝が決まったが、今季は地元ファンと通算15度目の歓喜を味わった。日本シリーズでは阪神に惜しくも敗れたものの、激闘の数々は多くのプロ野球を虜にした。今オフは絶対的エースの山本由伸がメジャー移籍。V4へ向けて新たな挑戦が始まる。
■1位:虎が38年ぶり球団2度目の日本一に輝く
「関西対決」として話題を集め、最終第7戦までもつれた激戦の日本シリーズを制した阪神が1985年以来の歓喜に沸いた。岡田彰布監督によるレギュラー固定・守備重視の布陣がハマり、村上頌樹や大竹耕太郎の予想外の活躍もあって、レギュラーシーズンでは8月半ばに早くもマジック点灯。9月14日にリーグ優勝を決める盤石の戦いぶりだった。オリックスの「関西シリーズ」でも勝負強さを発揮し、ついに頂点へ。岡田監督が掲げた「A.R.E.(エー・アール・イー)」は「アレ」として浸透し、流行語大賞の年間大賞にも選ばれた。11月に大阪・神戸で開催された優勝パレードには約65万人のファンが集結し、経済効果は1000億円以上とも。
著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
【関連記事】スライダーの威力は抜群だが、ストレートのコントロールに大きな問題…投手・根尾昂の「課題と今後の可能性」<SLUGGER>
開幕直前の3月中旬、2020年にサイ・ヤング賞を獲得したトレバー・バウアーがDeNAと電撃入団。当初は調整遅れもあって打ち込まれたが、二軍調整を経て徐々に実力を発揮。中4日、5日でフル回転しながら勝ち星を重ね、8月25日には早くも10勝に到達してタイトル争いにも顔をのぞかせるなど先発投手陣を牽引した。自身の投球哲学や日本での生活をSNSで頻繁に発信してファン人気も上昇。現在はメジャー復帰を目指しているが、日本にとどまる可能性も十分あり、動向が注目される。
■4位:北の地に夢の新球場がオープン
「世界がまだ見ぬボールパーク」をキャッチフレーズに、日本ハムの新球場エスコンフィールドHOKKAIDOが開場した。左翼97メートル、右翼99メートルと左右非対称の形状が特徴で、開閉式天然芝の美しいボールパークはまさに世界水準。外野フェンスが低く、ファウルゾーンも狭いことから前本拠地の札幌ドームとは違って臨場感たっぷりで、選手からも好評を集めた。球場までのアクセスの悪さが問題視されたが、複合型施設「TOWER11」や世界初の球場内温泉&サウナなどでファンを楽しませている。
■3位:好対照な2人のエースが躍動
今季、MVPを受賞したのは好対照な“2人のエース”だった。オリックスの山本由伸は過去2年に続いて今季も無双。防御率1.21はパ・リーグ史上2位、9月9日のロッテ戦では昨季に続くノーヒッターを成し遂げ、日本シリーズではシリーズ新の14奪三振。過去2年に続き、MVPと沢村賞を当たり前のように受賞した。一方、阪神の村上頌樹は昨季まで一軍2登板のみだったが、3年目で一気に飛躍した。開幕から31イニング連続無失点のリーグタイ記録を達成するとそのまま最後まで勢いは衰えず、防御率1.75でタイトルを獲得。新人王とMVPを同時受賞する史上3人目の快挙を成し遂げた。 ■2位:オリックスが球団3度目のリーグ3連覇
過去2年を上回る強さを発揮してのV3だった。打線の中軸を担った吉田正尚がメジャーへ移籍し、穴埋めとして森友哉をFA補強した2023年は、山下舜平大ら新戦力の台頭もあって2位に15.5ゲーム差をつける独走。過去2年は無観客の京セラドームと敵地でリーグ優勝が決まったが、今季は地元ファンと通算15度目の歓喜を味わった。日本シリーズでは阪神に惜しくも敗れたものの、激闘の数々は多くのプロ野球を虜にした。今オフは絶対的エースの山本由伸がメジャー移籍。V4へ向けて新たな挑戦が始まる。
■1位:虎が38年ぶり球団2度目の日本一に輝く
「関西対決」として話題を集め、最終第7戦までもつれた激戦の日本シリーズを制した阪神が1985年以来の歓喜に沸いた。岡田彰布監督によるレギュラー固定・守備重視の布陣がハマり、村上頌樹や大竹耕太郎の予想外の活躍もあって、レギュラーシーズンでは8月半ばに早くもマジック点灯。9月14日にリーグ優勝を決める盤石の戦いぶりだった。オリックスの「関西シリーズ」でも勝負強さを発揮し、ついに頂点へ。岡田監督が掲げた「A.R.E.(エー・アール・イー)」は「アレ」として浸透し、流行語大賞の年間大賞にも選ばれた。11月に大阪・神戸で開催された優勝パレードには約65万人のファンが集結し、経済効果は1000億円以上とも。
著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
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