▼25位：柳舘憲吾［三塁手・国学院大］
（やなぎだて・けんご／右投左打／日大三高）
　今年の東都一部を代表する強打の三塁手。力のある野手が揃うチームの中で1年秋から定位置をつかみ、昨年春は首位打者も獲得した。どのコースも苦にせずに広角に鋭く打ち分ける打撃技術の高さは大学球界でも屈指。サードの守備もフットワーク、スローイングとも高レベルだ。ホームラン、長打が増えてくればさらに評価を上げることになるだろう。
タイプ診断：#強打のサード　#不動の中軸

▼24位：吉鶴翔瑛［投手・法政大］
（よしつる・しょうえい／左投左打／木更津総合高）
　高校時代は篠木健太郎の控えも、大学で大きく成長。好調時は150キロを超えるまでになり、昨年秋は3勝、リーグ3位の防御率1.87と見事な成績を残した。高校時代とは見違えるほど体格が立派になり、ボールの威力もアップした。左打者が嫌がるボールの角度も魅力で、先発、リリーフどちらでも面白いタイプのサウスポーとして注目度は高い。
タイプ診断：#サウスポーらしい角度　#パワーピッチャー

▼23位：佐藤柳之介［投手・富士大］
（さとう・りゅうのすけ／左投左打／東陵高）
　北東北リーグを代表するサウスポー。1年秋からしばらく故障に苦しんだが、昨年は大学選手権、明治神宮大会でいずれも好投を見せ、見事な復活を果たした。伊藤将司（阪神）を彷彿とさせるフォームで、140キロ台前半でも空振りがとれる。カーブ、チェンジアップなど緩いボールで緩急をつけるのも上手く、試合を作る能力の高さも魅力だ。
タイプ診断：#見づらいフォーム　#地方リーグの星
  ▼22位：富士大和［投手・大宮東高］
（ふじ・やまと／左投左打）
　埼玉で注目を集めているサウスポー。兄の隼斗（平成国際大4年）とは左右もタイプも違うが、長いリーチを生かした豪快な腕の振りは抜群で、130キロ台後半でも面白いように空振りを奪う。独特のフォームと大きい変化のスライダーも魅力だ。今の良さを残したまま、スピードが140キロ台中盤までアップすればさらに攻略困難な存在になるだろう。
タイプ診断：#ドクターK　#腕の振り◎

▼21位：森井翔太郎［三塁手兼遊撃手兼投手・桐朋高］
（もりい・しょうたろう／右投左打）
　都内の進学校に現れた左の大砲候補。旧チームから不動の中軸を任されており、軽々と外野の頭を超えるバッティングは迫力十分だ。パワーだけでなくタイミングのとり方も上手く、スウィングに柔らかさがあるのも魅力。新チームから取り組むショートの守備はまだ不安も、投手としても145キロを投げる肩の強さがあり、将来的には旧チームで取り組んでいたサードの方が面白いだろう。
タイプ診断：#大砲候補　#二刀流

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所（PABBlab）」でも多くの選手やデータを発信している。