10月26日に行われたプロ野球ドラフト会議。成功だったかどうかは先々になるまでは分からないが、現時点で相対的に見て評価の高かった選手を多く獲得できたかという点について採点したい。選手の事前評価については、ドラフト直前に公開した下記の『ドラフト候補ランキング』を参考にしてもらいたい。
【表】2023ドラフト候補ランキング【最終版】1~50位一覧
■日本ハム:A
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:細野晴希(ランキング2位/東洋大)
2位:進藤勇也(ランキング11位/上武大)
3位:宮崎一樹(ランキング30位/山手学院大)
4位:明瀬諒介(ランキング15位/鹿児島城西高)
抽選を2度外したものの、今年の候補でもトップの球威を誇る細野を指名できたのは非常に大きかった。制球の不安から意外に名前を呼ばれるのは遅かったが、ポテンシャルの高さは今年のドラフト候補でも一、二を争う選手であり、エース候補として期待できる。2位でも大学ナンバーワン捕手の進藤、3位では大学日本代表の宮崎と実力者の交渉権獲得が続き、さらに4位で高校球界でも屈指のスラッガーである明瀬を指名。展開次第では宮崎と明瀬も2位以内で指名されていた可能性もあった選手だった。投手の支配下での指名が細野だけというのは少し気になったものの、指名できた顔ぶれは最高評価と言えるだろう。
■オリックス:A
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:横山聖哉(ランキング14位/上田西高)
2位:河内康介(ランキング46位/聖カタリナ高)
3位:東松快征(ランキング10位/享栄高)
4位:堀柊那(ランキング24位/報徳学園高)
6位:古田島成龍(ランキング47位/日本通運)
日本ハムと並ぶ最高評価はオリックスだ。上位4人は高校生で揃えたが、全員が『ドラフト候補ランキング』にランクイン。しかも、河内以外の3人はいずれもベスト25以内だった。また、河内はチームの不祥事により、公式戦での登板機会が少なかったことから低い順位に置いたが、能力の高さだけを考えれば上位での指名にはまったく違和感はない。高校生に好素材を根こそぎ指名して、将来に備えるという狙いは見事に成功したと言えるだろう。将来性という意味でもトップの評価に値する。
■広島:A-
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:常広羽也斗(ランキング1位/青山学院大)
2位:高太一(ランキング21位/大商大)
3位:滝田一希(ランキング22位/星槎道都大)
5位:赤塚健利(ランキング43位/中京学院大)
1位でランキング全体1位の常広を引き当てたことが非常に大きい。1年目からある程度一軍の戦力になるだけの力を備えながら、将来性の高さも申し分なく、豊作と言われた大学生投手の中でも総合的にはNo.1の存在である。さらに2位と3位で指名した高と滝田も完成度は少し劣るものの、好調時のピッチングは1位指名された投手たちと比べてもまったく引けを取らない。1年間しっかり二軍で鍛えれば、2年目には彼らを追い抜いている可能性も十分にある。5位の赤塚も典型的な”未完の大器”だが、スケールの大きさは圧倒的なものがある。野手の指名が少なかったのは気がかりだが、投手の指名という意味では12球団でもトップの評価と言えるだろう。
■ソフトバンク:A-
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:前田悠伍(ランキング6位/大阪桐蔭高)
2位:岩井俊介(ランキング19位/名城大)
3位:広瀬隆太(ランキング20位/慶応大)
4位:村田賢一(ランキング37位/明治大)
最初の入札で武内夏暉(国学院大)を外したものの、続く入札では3球団競合で高校No.1投手の前田を引き当てた。コントロールや投球術は大学生と比べても上回っているように見え、体力と球威がついてくれば一軍でも早くから先発として期待できる。2位指名の岩井もボールの力は大学球界でも屈指で、制球力も高い。3位の広瀬は確実性に課題を残すが飛ばす力は圧倒的で、4位の村田もコントロールに関しては大学球界でもトップクラスの存在だ。近年は素材に振り切った指名で苦戦が続いていたが、今年は完成度の高い選手も多く、非常に納得度の高い指名だったという印象だ。
【表】2023ドラフト候補ランキング【最終版】1~50位一覧
■日本ハム:A
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:細野晴希(ランキング2位/東洋大)
2位:進藤勇也(ランキング11位/上武大)
3位:宮崎一樹(ランキング30位/山手学院大)
4位:明瀬諒介(ランキング15位/鹿児島城西高)
抽選を2度外したものの、今年の候補でもトップの球威を誇る細野を指名できたのは非常に大きかった。制球の不安から意外に名前を呼ばれるのは遅かったが、ポテンシャルの高さは今年のドラフト候補でも一、二を争う選手であり、エース候補として期待できる。2位でも大学ナンバーワン捕手の進藤、3位では大学日本代表の宮崎と実力者の交渉権獲得が続き、さらに4位で高校球界でも屈指のスラッガーである明瀬を指名。展開次第では宮崎と明瀬も2位以内で指名されていた可能性もあった選手だった。投手の支配下での指名が細野だけというのは少し気になったものの、指名できた顔ぶれは最高評価と言えるだろう。
■オリックス:A
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:横山聖哉(ランキング14位/上田西高)
2位:河内康介(ランキング46位/聖カタリナ高)
3位:東松快征(ランキング10位/享栄高)
4位:堀柊那(ランキング24位/報徳学園高)
6位:古田島成龍(ランキング47位/日本通運)
日本ハムと並ぶ最高評価はオリックスだ。上位4人は高校生で揃えたが、全員が『ドラフト候補ランキング』にランクイン。しかも、河内以外の3人はいずれもベスト25以内だった。また、河内はチームの不祥事により、公式戦での登板機会が少なかったことから低い順位に置いたが、能力の高さだけを考えれば上位での指名にはまったく違和感はない。高校生に好素材を根こそぎ指名して、将来に備えるという狙いは見事に成功したと言えるだろう。将来性という意味でもトップの評価に値する。
■広島:A-
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:常広羽也斗(ランキング1位/青山学院大)
2位:高太一(ランキング21位/大商大)
3位:滝田一希(ランキング22位/星槎道都大)
5位:赤塚健利(ランキング43位/中京学院大)
1位でランキング全体1位の常広を引き当てたことが非常に大きい。1年目からある程度一軍の戦力になるだけの力を備えながら、将来性の高さも申し分なく、豊作と言われた大学生投手の中でも総合的にはNo.1の存在である。さらに2位と3位で指名した高と滝田も完成度は少し劣るものの、好調時のピッチングは1位指名された投手たちと比べてもまったく引けを取らない。1年間しっかり二軍で鍛えれば、2年目には彼らを追い抜いている可能性も十分にある。5位の赤塚も典型的な”未完の大器”だが、スケールの大きさは圧倒的なものがある。野手の指名が少なかったのは気がかりだが、投手の指名という意味では12球団でもトップの評価と言えるだろう。
■ソフトバンク:A-
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:前田悠伍(ランキング6位/大阪桐蔭高)
2位:岩井俊介(ランキング19位/名城大)
3位:広瀬隆太(ランキング20位/慶応大)
4位:村田賢一(ランキング37位/明治大)
最初の入札で武内夏暉(国学院大)を外したものの、続く入札では3球団競合で高校No.1投手の前田を引き当てた。コントロールや投球術は大学生と比べても上回っているように見え、体力と球威がついてくれば一軍でも早くから先発として期待できる。2位指名の岩井もボールの力は大学球界でも屈指で、制球力も高い。3位の広瀬は確実性に課題を残すが飛ばす力は圧倒的で、4位の村田もコントロールに関しては大学球界でもトップクラスの存在だ。近年は素材に振り切った指名で苦戦が続いていたが、今年は完成度の高い選手も多く、非常に納得度の高い指名だったという印象だ。
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