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MLB

3Aに“塩漬け”された井川、中島はまさかのメジャー出場なし【期待に応えられなかった侍メジャーリーガーたち】<SLUGGER>

藤原彬

2024.01.12

■筒香嘉智(2020~)
 NPBでは16年に44本塁打と110打点で二冠を獲得、翌17年のWBCでは侍ジャパンの4番を張った。19年オフに2年1200万ドルでレイズと契約すると、短縮シーズンとなったメジャー1年目は打率1割台ながら51試合で8本塁打と一定の存在感を発揮。ワールドシリーズにも出場した。

 だが、日本時代から指摘されていた速球への対応に苦戦し、2年目の5月に早くもレイズを戦力外。ドジャース3Aを経て移籍したパイレーツでの43試合では8本を記録して飛躍のきっかけをつかんだかに思えたが長く続かず、今季はメジャー昇格を果たせずに終わった。それでも本人はアメリカでのプレーにこだわり、ジャイアンツとマイナー契約を交わして渡米5年目を迎える。
■中島宏之(2013~2014)
 日本を代表するスター遊撃手は2012年オフに海外FA権を行使。アスレティックスと総額650万ドルの契約を結び、入団会見では『マネーボール』で知られるビリー・ビーンGMが「カッコいいから」アスレティックスを選んだと語り、報道陣を笑わせた。

 だが、結果は2年間でまさかのメジャー出場なし。1年目はスプリング・トレーニングでは打撃だけでなく、守備でも天然芝への対応に大苦戦。3Aでは二塁や三塁も守って90試合で打率.283を残したものの4本塁打、OPS.698とパワーをできずに終わる。渡米2年目は大半を2Aで過ごし、そこでも平凡な成績に終始して帰国の途に就いた。一説によるとアスレティックスは日本企業からの広告収入を当てにしていたとのことで、敏腕で鳴らしたビーンGMにとっても“黒歴史”になってしまった。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。X(旧ツイッター)IDは@Struggler_AKIRA。

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