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プロ野球

二軍の抑えから一軍の勝利の方程式へ。異国の地で“怖さ“を知った漆原大晟は新たな「育成の星」となるか

中島大輔

2020.01.08

 メジャーリーグでは現在、フライボール革命が席捲し、アッパースウィングのような軌道の打者が増えている。そのため、高めの速球を有効に使いながら変化球を生かす配球がポイントになってきている。

 そうしたリードで投球を組み立て、漆原は13試合に登板して0勝2敗3セーブ、防御率0.77、11.2回で14奪三振という好成績を残した。とりわけ最初の10試合では防御率0.00の快投を見せている。

「防御率0.00だからいいわけではなく、失投を打たれた部分もあります。そこの失敗を失敗のまま終わらせないように。プエルトリコに来て2敗して、勝ちに貢献できることがどれだけ大切か、すごく勉強になりました。

 日本にいる時は大体9回を任されていたけど、プエルトリコでは6、7回でランナー二塁、あるいは二、三塁の場面で登板することも結構あります。日本に帰っても勉強になりそうなことをさせてもらっているので、すごくいい経験をできていると思いますね」
 
 漆原と対話していると、「勉強になる」「経験になる」というフレーズをよく耳にした。普段はなかなかできない体験に対して前向きに取り組み、多くを吸収して帰ろうという姿勢の表れだろう。

 ちなみに、プエルトリコで喫した2敗はともに延長戦でのもので、難しい場面での登板だった。そうした中で、なぜ抑えられなかったのかと自問自答したことは、今後の糧になるはずだ。

「こっちの選手はどんどん振ってくるので、臆さず飛び込んでいこうと思っています。やっぱり変化球を生かすのは真っすぐで、真っすぐを生かすのは変化球。今、一番自信があるのは真っすぐなので、どんどん投げていこうという気持ちですね。自分のいいものを出せば抑えられると思っているので、そこは意識しています」
 
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