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メジャー19年間の年俸は1億6718万1483ドル! 投手で登板した際の最高球速は…【イチローの軌跡をたどる「51」の数字:MLB編 Vol.2】

藤原彬

2019.12.31

10
メジャー1年目の01年から10年連続でゴールドグラブ賞を獲得。他に10年連続の受賞者は殿堂入り捕手のジョニー・ベンチだけで、外野手ではロベルト・クレメンテとウィリー・メイズの12回に次ぐ。セイバーメトリクスの専門家が統計分析に基づいて守備の名手を選ぶ「フィールディング・バイブル・アウォード」では3度の選出。同賞の創設が06年より早ければ、受賞回数はさらに増えていたはずだ。

101
02年から集計が始まった守備指標「DRS」での通算+101は外野手全体で7位。DRSは打球処理の難易度や送球など、守備でどれだけ味方の失点を減らしたかが数値化され、選手やチームの守備力を測る指標として浸透している。04年の+30は全ポジションでトップだった。

123
外野3ポジションで計123補殺を記録し、ライトからは100人の走者をアウトに仕留めた。中でも圧巻だったのは、01年4月11日のアスレティックス戦で三進を狙った一塁走者を刺した“レーザービーム”。文字通り一直線に伸びた送球が三塁手のグラブへ収まる映像は、現在もスーパープレー集で繰り返し流されている。03年と05年には、それぞれリーグトップの12/10補殺を記録した。

1970
ライトで最も多くの1970試合守備に就いて(スタメン出場は1857試合)16569イニングを守った。07年に移ったセンターが通算322試合で、ヤンキースとマリナーズで多くなったレフトが117試合。

5183
通算5183度の守備機会で失策は38個のみ(守備率.993)。ライトでは最多の刺殺を7度(01~05、09~10年)記録した。11年はゴールドグラブの連続受賞が途切れるも、アウトを完成させた数(516)で初めてリーグトップに立っている。
 

メジャー実働19年間で、故障者リスト入りは09年の1度だけ。3月に2大会連続WBC制覇を果たしたが、4月上旬に胃潰瘍と診断されて開幕から8試合を欠場。それでもリーグ最多の225安打を放ち、同2位の打率.352を残した。

10
新人年からオールスターに10年連続で出場。最大のハイライトはサンフランシスコで開催されたの07年だった。0-1で迎えた5回1死一塁の場面でイチローはライトフェンス直撃の一打。ライトを守るケン・グリフィーJr.が打球処理をもたつく間に快足を飛ばすと、球宴史上初のランニング・ホームランに。3打数3安打2打点の活躍でMVPに輝いた。

51
代名詞とも呼べる背番号51を、ランディ・ジョンソン移籍後に空白となっていたマリナーズでも着用した。ヤンキースに移籍した際は、自身の憧れでもあったバーニー・ウィリアムズの番号だったことから31を選んだ。現在は草野球チーム「KOBE CHIBEN」の1番を背負う。

59.4/57.8
選手の総合的な貢献度を測る指標「WAR(Wins Above Replacement)」で、59.4(Baseball-Reference版)/57.8(Fangrafs版)は2000年以降の野手で10/9位。すぐに代替可能な控え選手と比較して、19年間で60勝近くの白星をチームに上積んだことになる。ちなみに、トップはアルバート・プーホルス(100.3)/アレックス・ロドリゲス(88.2)と同時代をプレーした2人。

89
15年10月4日のフィリーズ戦で投手デビューを果たした際に計時した4シームの最速は89マイル。2-6の8回裏から4番手として念願のマウンドに上がり、1回を投げて被安打2で1失点という投球内容で、「二度とピッチャーの悪口は言わないと誓いました」。ちなみにこの試合、対戦相手フィリーズの先発投手は、今季までヤクルトに所属していたデビッド・ブキャナンだった。

3373035
メジャー1年で大旋風を巻き起こした01年のオールスター投票で、イチローは新人では史上初の両リーグ最高得票(337万3035票)を集めた。ちょうど開催地がシアトルのセーフコ・フィールドだったこともあり、公式プログラムの表紙も飾っている。

167181483
Baseball-Referenceによると、メジャー19年間の年俸総額は1億6718万1483ドルで、現在のレートで計算すると、ざっと183億円! 単年では09~11年の1800万ドルが最高額で、最も低かったのは、開幕2日目で引退した19年を除くと18年の75万ドルだった。

文●藤原彬

ふじわら・あきら/1984年生まれ。『スラッガー』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。
 

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