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プロ野球

【DeNA】古巣中日に抱く複雑な想い、サヨナラ打で恩返し… 京田陽太、プロ8年目の矜持「与えられたところでしっかり準備して頑張るだけ」

萩原孝弘

2024.07.13

サヨナラヒットで仲間からの祝福を受ける京田。バッティングにも手応えを感じている。写真:萩原孝弘

サヨナラヒットで仲間からの祝福を受ける京田。バッティングにも手応えを感じている。写真:萩原孝弘

☆ハマってきた原点回帰のフォーム

 良化の原因のひとつは「けっこう昔の打ち方に戻ってきた感じですね」とテイクバックの際にバットを上げ下げする“ヒッチ"でタイミングを取るフォームへの原点回帰がハマってきたこともある。前チームでは否定されることもあった、こだわりのメカニズムを磨き「自分のバッティングの感覚っていうのが、だいぶ戻ってきたのかなと思います」と、己の信念を貫き通した結果が、実際の数字となって表れてきている。
 
 また「去年チームに合流してから、本当にすごくやりやすかったです」とベイスターズの明るいチームカラーにもフィット。もちろん2年目のシーズンはさらに馴染んでおり、同級生の佐野恵太らだけでなく、ゴールデンルーキーの度会隆輝らの若手も慕っている。「年齢的にもね、上の方なんで」とサラッと謙遜するが、酸いも甘いも噛み分けた30歳の経験はチームにとって欠かせぬ“兄貴分"としても貴重な存在となっていることも明らかだ。

 4年目となる今シーズンの三浦監督は、相手によってスタメンを変更するなど、よりフレキシブルな采配で戦いに挑んでいる傾向がある。それだけに「本当に与えられたところで、しっかり準備して頑張るだけなので」と切り替えと適応能力に長けた京田の個性は、作戦面でもしっかりとフィットしている。

 1番から98番へ。様々な想いを背中に背負った男は、横浜の地で勝利の華を咲かせてみせる。

取材・文●萩原孝弘

【動画】粘り強く食らいついた京田陽太の劇的サヨナラ打をチェック
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