遊び感覚で楽しみながらも、大切なポイントは簡潔にしっかり伝えて、実際に理解させる。去年まで現役選手だった亀澤が、こうしたコーチングができる理由は、やはりこれまでの経験が糧となっている。
「僕が指導を受ける立場だった時、そういうポイントに気づけたのが独立リーグにいた時で、当時は『高校とか大学の時に、これに気づけていたらもっと早くプロに行けたんじゃないか。言葉の伝え方って絶対大事だな』って思ったんです。なので今は『俺、こうやって教えてもらいたかったのにな』っていうやり方で、若い選手たちには伝えるようにしています」
指導を受けた繁田は「指導された部分を変えただけで、いい動きになりました!」と、目を輝かせると、宮城は「キャッチボールで教わったこと(ボールの衝撃を吸収する捕球)を試したら、スムーズに持ち替えられて、びっくりしました」と、それぞれ効果を実感していた。
すでに指導者としての高い素養を感じさせる亀澤だが、肩書きは選手兼任。ノック打ちや打撃投手、走塁指導の合間に、選手として自ら練習も怠らない。プレイヤーである以上、松尾大河(元DeNA)や他のトライアウト組にポジションを譲るつもりはない。
NPB入りを目指す若い選手たちの前に立ちはだかる高い壁。自らが指導する金のたまごたちが己を超えるその日まで、経験という大きな財産を彼らへと注ぎ続ける。
取材・文●岩国誠(フリーライター)
【著者プロフィール】
いわくに・まこと/1973年生まれ。プロ野球のニュース番組制作に携わるTV映像ディレクター。一時は球団公式SNS用動画制作やパ・リーグTVでの制作・配信を担当。その縁からフリーライターとして、webメディアでのプロ野球記事の執筆を始める。また、舞台俳優としての経験を生かして、野球イベントなどの運営や進行役など、幅広い活動を行っている。
「僕が指導を受ける立場だった時、そういうポイントに気づけたのが独立リーグにいた時で、当時は『高校とか大学の時に、これに気づけていたらもっと早くプロに行けたんじゃないか。言葉の伝え方って絶対大事だな』って思ったんです。なので今は『俺、こうやって教えてもらいたかったのにな』っていうやり方で、若い選手たちには伝えるようにしています」
指導を受けた繁田は「指導された部分を変えただけで、いい動きになりました!」と、目を輝かせると、宮城は「キャッチボールで教わったこと(ボールの衝撃を吸収する捕球)を試したら、スムーズに持ち替えられて、びっくりしました」と、それぞれ効果を実感していた。
すでに指導者としての高い素養を感じさせる亀澤だが、肩書きは選手兼任。ノック打ちや打撃投手、走塁指導の合間に、選手として自ら練習も怠らない。プレイヤーである以上、松尾大河(元DeNA)や他のトライアウト組にポジションを譲るつもりはない。
NPB入りを目指す若い選手たちの前に立ちはだかる高い壁。自らが指導する金のたまごたちが己を超えるその日まで、経験という大きな財産を彼らへと注ぎ続ける。
取材・文●岩国誠(フリーライター)
【著者プロフィール】
いわくに・まこと/1973年生まれ。プロ野球のニュース番組制作に携わるTV映像ディレクター。一時は球団公式SNS用動画制作やパ・リーグTVでの制作・配信を担当。その縁からフリーライターとして、webメディアでのプロ野球記事の執筆を始める。また、舞台俳優としての経験を生かして、野球イベントなどの運営や進行役など、幅広い活動を行っている。