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プロ野球

【DeNA】偶然にも合致した今永昇太と東克樹の技術を超えた共通項。冷静なメンタルと勝利への想い

萩原孝弘

2025.05.05

☆海を渡ったエースとの共通点

 東の“チームの勝利至上主義”の言葉を耳にしたとき、ある投手との共通点が頭をよぎった。それは現シカゴカブス・今永昇太の言葉だった。
 
 チームの絶対的エースとして君臨してきた今永は、数々の大事なゲームを託されてきた。2022年のチーム史上初となる本拠地・横浜スタジアムでのCSの初戦にも先発を指名され「シーズンの大事な試合とか、クライマックスシリーズとか、特別なことをやらなければいけないと思いすぎていた自分がいたんですけど、メンタルコーチやピッチングコーチと話しているうちに、特別なことって無いんだなって思えました。こういうときってやることがたくさんありすぎてパンクしていた時があったんですけど、そうではなくどんどん削り取って残していくっていう作業をして、気持ちがすごく楽になりました。大事な試合だからこそ特別なことはできない」とあえて平常心で挑むことを強調していた。

 翌年も敵地での第2戦を託された際は「メンタルも技術も毎年変わってくるので、その時に合ったメンタルで臨んでいけばいいのかなと思います」と更にアップデート。「どこか腹をくくって、開き直って投げる。もちろんどうなってもいいやというマインドは良くないと思われがちですけれども、開き直る部分に関しては、持たなくてはならないときもある。それを自分のポイントに置いて過ごしていきたいと思います」と達観したマインドを掲げ勝負した。

 また「完ぺきな投球はなかなか難しいことだと思うので、失点をしても次の点は防ぐとか、自分のやりたいことばかりではなく、やるべきことをやるということが大切になってくる」と冷静な判断が求められると思考を巡らせた。最終的には「どんなことがあっても、最後に勝利を納めていれば内容はさほど気にしない。勝つための投球、またチームに流れを持ってこれるような投球をしていきたい」と勝利だけにベクトルを向けていくと宣言していた。

 一致した左腕エースの矜持。東は「ぼくの中でそこにたどり着いたことですね」とキッパリ。「今永さんと話したことはないですよ。今永さんが言っていたことも全然知らなかったです」と少々驚いた様子だった。

 偶然ながらも引き継がれたしなやかなメンタルと勝利への強い想いの譜系。技術を超えた部分から導き出された答えを武器に、孤独なマウンドで結果を求めていく。

取材・文●萩原孝弘
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