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プロ野球

突然のスランプ→打球直撃... DeNAドラ1右腕、竹田祐が試練を乗り越え復帰戦で手応え! 「しっかりと球の威力も強さも出ていました」

萩原孝弘

2025.04.21

DeNAの昨年ドラフト1位、竹田祐が二軍で復帰登板。3回を37球で無失点に抑えた。写真:萩原孝弘

DeNAの昨年ドラフト1位、竹田祐が二軍で復帰登板。3回を37球で無失点に抑えた。写真:萩原孝弘

☆順調スタートからのつまずき

「ストレートを痛打されていましたからね…」昨年のドラフト1位右腕・竹田祐は、思うような出だしとはならなかったプロでのスタートを回想した。
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 新入団会見では「ハマのエース」を目指すと宣言。「チームに貢献し、リーグ優勝、そして日本一2連覇の一員となれるよう頑張ります!」と、大学から社会人を経て入団の25歳は、即戦力としての期待を背負っていることをしっかりと自覚し、目をギラつかせていた。

 新人合同自主トレも順調にこなし「キャンプからしっかりとアピールして行きたいです」と当然のごとく春季キャンプもA班(一軍)に抜擢。中旬にはライブBPに登板し、2月24日には先発で実戦デビュー。阪神のレギュラーメンバー相手に1回を無失点と結果を残した。

 満を持して帰浜。オープン戦でアピールを狙う段階になって、事態は急転した。「3月から4月にかけて、自分の思ういい感覚で全然投げられなくなってしまって…」とプロ入り初のスランプに陥った。3月12日、本拠地・横浜スタジアムでのデビュー戦ではストレートが走らず、2回2/3で被安打6、2失点で予定の3イニングを投げきれなかった。雨が降りしきる条件下で「多少影響はしているかもしれないですが、それほどではなかったです」と言い訳はしなかったが、味方の好守に助けられる部分もあり、及第点にも届かぬ内容だった。

 さらに、リベンジを胸に挑んだ3月20日のファームでの巨人戦では、2回1死の場面でライナーが左の足に直撃。担架で運ばれ緊急降板の憂き目に遭い、一度狂った歯車の歪は、目に見えて大きくなっていった。

☆アクシデントからのリスタート

「当たったときはめちゃくちゃ痛かったですよ。3日くらいは何もできませんでした」と、打撲の診断ながらもダメージはあった。しかしこの期間を有効に活用し「スピードと球の力を出すために、いろいろなトレーニングをしました」と自身と向き合う作業に講じた。

 そして復帰登板は、1か月後の4月20日だった。田中和基、小郷裕哉、岡島豪郎ら、一軍級のメンバーを揃える楽天打線と対峙し、予定の3イニングをわずか37球、被安打1、奪三振2、無四球無失点とほぼ完ぺきなピッチングを披露。ストレートにスライダー、フォークにカーブも交え、持ち前の器用さも全開で「久しぶりにしては、本当にいい内容でした」とホッとしたような表情を浮かべた。
 
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