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プロ野球

メジャー昇格まで約6年、その後も「事実上の戦力外」4度...西武の優良助っ人ネビンは“苦労人系サラブレッド”<SLUGGER>

久保田市郎(SLUGGER編集長)

2025.07.02

「過去3年はメジャー昇格と降格を繰り返すことが続いたんだけど、そういう時は自分を試されているような気がする。どれだけベースボールプレーヤーとして上達したいと思っているのかを試されているような。ただ、そういう経験をすることによって、人間としても成長できたと思う」

 ネビンのキャリアを振り返って、どうしても聞いてみたいことがあった。

 それは、24年1月から4ヵ月の間に3度も「DFA」になっていることだ(22年にも1度あり、キャリア通算では4回)。「DFA」とはメジャーの40人ロースターから外される措置を指し、日本では「事実上の戦力外」と訳されることが多い。だが、実態はもう少し複雑だ。

 DFAとなった選手はウェーバーにかけられ、その後は基本的に3つの道のいずれかが待っている。トレードで他球団に移籍するか、そのまま解雇されるか、もしくはそれまで所属していたチームのマイナーに降格するか。自分のキャリアがどの道に転ぶか分からない、宙ぶらりんのような状態が数日間続く。そんな状況に置かれた選手は一体どのような心境なのだろうか?

 ネビンの場合、24年1月18日にタイガースをDFAとなり、4日後にオリオールズへ移籍。3月28日に再びDFAとされ、この時も3日後にアスレティックスへ移った。だが、5月28日にその年3度目のDFAとなった時はそのまま3Aに降格した。
 
「確かにDFAは不透明な部分が多い。自分の未来がどうなるのか分からないし、それも自分を試される瞬間だね。だからこそ、フィールド外の人間関係を良くしておくことがすごく大事だと思う。家族の支えも必要だし、つらい時期に助けてくれる友達も貴重な存在だ」

「DFAになっても、悲しんだり怒ったりせず、そこから学ぶことが大事だと思う。マイナーから上がって、そこからずっとメジャーに残った選手だけが素晴らしいキャリアを送るわけじゃない。むしろ、挫折を経験してそこから這い上がることができれば、自分を誇りに思えるからね」

 サラブレッドであることには違いないが、ネビンの場合はそこに「苦労人」というキーワードも加わる。勝負強い打撃だけでなく、ガッツあふれる姿勢で周囲を鼓舞し、味方の好プレーやチームの勝利を誰よりも喜ぶ。そんなネビンの姿に、これまでの数々の挫折や苦難が反映されているように思えてならない。

 来日1年目の助っ人としては異例のタイミングでの契約延長も、ネビンのキャリアを振り返れば納得できる。流浪の旅を続けてきたカリフォルニアボーイがついに見つけた安住の地は日本だったのだ。

文●久保田市郎(SLUGGER編集長)

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