面白いのは、ケリーがTシャツのヒットをチャリティ活動と結び付けたことだ。ケリーと奥さんのアシュリーは数年前から「ミッション108」という慈善団体を立ち上げ、インドなどで性的搾取の被害者に住居を提供するなどの活動を展開している。そこでケリーは、「ミッション108」に108ドル寄付した人に「ジョー・ケリー・ファイト・クラブ」Tシャツをプレゼントするというキャンペーンを展開。目標は1万ドルだったが、たった1ヵ月で2万5000ドルが集まったという。本来ならあまり褒められた行為ではないはずの乱闘事件をチャリティ活動に活用するあたり、いかにもアメリカ人らしい。
典型的なカリフォルニアボーイで、本人いわく「あまり物事をシリアスに考えるほうじゃない」。座右の銘も特になし。家族全員、お気楽な性格のいたずら好きとのこと。どこか飄々としていて、ヤンキースとの大乱闘事件でも、オースティンがマウンドに向かって突進する中、ケリーは「Let's Go」とクールにつぶやいていた。その姿は、怒りに我を忘れるというより、ヒートアップしたライバル対決の中心にいる自分を楽しんでいるようにも見えた。
18年オフ、レッドソックスの世界一を置き土産にFAとなり、ワールドシリーズで対戦したドジャースと3年2500万ドルで契約。従って、サイン盗みが起きた17年のワールドシリーズの時はまだドジャースのメンバーではなかった。さらに言えば、レッドソックスも18年に一部の選手がサイン盗みを行っていた。そんな中で、真っ先にアストロズ相手に仕掛けていくあたり、さすがはケリーと感心せずにはいられない。
文●久保田市郎(SLUGGER編集部)
※『SLUGGER』2019年3月号より加筆修正の上、転載
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典型的なカリフォルニアボーイで、本人いわく「あまり物事をシリアスに考えるほうじゃない」。座右の銘も特になし。家族全員、お気楽な性格のいたずら好きとのこと。どこか飄々としていて、ヤンキースとの大乱闘事件でも、オースティンがマウンドに向かって突進する中、ケリーは「Let's Go」とクールにつぶやいていた。その姿は、怒りに我を忘れるというより、ヒートアップしたライバル対決の中心にいる自分を楽しんでいるようにも見えた。
18年オフ、レッドソックスの世界一を置き土産にFAとなり、ワールドシリーズで対戦したドジャースと3年2500万ドルで契約。従って、サイン盗みが起きた17年のワールドシリーズの時はまだドジャースのメンバーではなかった。さらに言えば、レッドソックスも18年に一部の選手がサイン盗みを行っていた。そんな中で、真っ先にアストロズ相手に仕掛けていくあたり、さすがはケリーと感心せずにはいられない。
文●久保田市郎(SLUGGER編集部)
※『SLUGGER』2019年3月号より加筆修正の上、転載
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