▼日本ハム
フェルナンド・セギノール(2004~07年在籍/指名打者)
伝統的に外国人が主砲を務めることも多いチームで、平成以降も多くのスラッガーが出現。90年には“踊るホームラン王”ことマット・ウィンタースが加入。ユーモラスな多種多様のパフォーマンスに加え、4年連続30本塁打以上と実績も十分だった(ただし愛称の割にタイトルを獲得したことはない)。
97年にはナイジェル・ウィルソンが登場。「守備位置はDH」と語るほど守れなかったが、あっという間にスタンドに突き刺さる特大のホームランを何本も放って当時の“ビッグバン打線”の中核として重きをなし、本塁打王を2度獲得した。
しかしながら、2人とも在籍時にチームが優勝したことはないため、タイトル獲得と日本一の両方を実現させたセギノールをベストと判断した。巨漢のスイッチヒッターは北海道移転1年目の04年に入団し、打率.305、44本塁打、108打点と打ちまくって本塁打王となる。
06年は26本にとどまるも、日本シリーズでは第5戦で日本一を決定的にする決勝2ランを放っている。オリックス、楽天在籍時も含め左右両打席での本塁打は史上最多の9回を数える。
また、10年代にはブランドン・レアードが16年に本塁打王となって日本一に貢献。セギノール(122本塁打)を上回る通算163本塁打を放ち、現在はロッテで活躍している。
▼西武
アレックス・カブレラ(2001~07年在籍/一塁手)
平成以降に12度のリーグ優勝を成し遂げている裏には、しばしば優良助っ人の存在があった。平成元年の1989年に加入したオレステス・デストラーデは、黄金時代の主砲として活躍。90~92年に3年連続本塁打王、90年の日本シリーズMVPにも輝いて強烈なインパクトを残した。
しかし、在籍年数でも成績でもカブレラの方が優っている。プロレスラー顔負けの筋骨隆々とした体格(筋肉増強剤の助けもあったようだが)から放たれる打球は異次元の飛距離を誇り、入団1年目の01年に49本塁打、翌02年はプロ野球タイ記録の55本でMVPも受賞している。さらに05年には、推定180メートルとも言われる超特大弾をぶちかました。また確実性も備え、7年間で4度打率3割をマークした。
カブレラの退団後は、しばらく目立った存在がいなかったが、14年にエルネスト・メヒアが加入。来日1年目から本塁打王のタイトルを獲得するなど久々の外国人主砲として活躍。在籍8年は球団の助っ人では最長だが、キャリア後半はポジションのかぶる山川穂高の台頭で出番が激減した。また19年にはザック・ニールが入団。菊池雄星のMLB移籍でエース不在のチームを助け、連覇達成に貢献するなど、随所に助っ人の活躍が光る。
文●出野哲也
【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。
フェルナンド・セギノール(2004~07年在籍/指名打者)
伝統的に外国人が主砲を務めることも多いチームで、平成以降も多くのスラッガーが出現。90年には“踊るホームラン王”ことマット・ウィンタースが加入。ユーモラスな多種多様のパフォーマンスに加え、4年連続30本塁打以上と実績も十分だった(ただし愛称の割にタイトルを獲得したことはない)。
97年にはナイジェル・ウィルソンが登場。「守備位置はDH」と語るほど守れなかったが、あっという間にスタンドに突き刺さる特大のホームランを何本も放って当時の“ビッグバン打線”の中核として重きをなし、本塁打王を2度獲得した。
しかしながら、2人とも在籍時にチームが優勝したことはないため、タイトル獲得と日本一の両方を実現させたセギノールをベストと判断した。巨漢のスイッチヒッターは北海道移転1年目の04年に入団し、打率.305、44本塁打、108打点と打ちまくって本塁打王となる。
06年は26本にとどまるも、日本シリーズでは第5戦で日本一を決定的にする決勝2ランを放っている。オリックス、楽天在籍時も含め左右両打席での本塁打は史上最多の9回を数える。
また、10年代にはブランドン・レアードが16年に本塁打王となって日本一に貢献。セギノール(122本塁打)を上回る通算163本塁打を放ち、現在はロッテで活躍している。
▼西武
アレックス・カブレラ(2001~07年在籍/一塁手)
平成以降に12度のリーグ優勝を成し遂げている裏には、しばしば優良助っ人の存在があった。平成元年の1989年に加入したオレステス・デストラーデは、黄金時代の主砲として活躍。90~92年に3年連続本塁打王、90年の日本シリーズMVPにも輝いて強烈なインパクトを残した。
しかし、在籍年数でも成績でもカブレラの方が優っている。プロレスラー顔負けの筋骨隆々とした体格(筋肉増強剤の助けもあったようだが)から放たれる打球は異次元の飛距離を誇り、入団1年目の01年に49本塁打、翌02年はプロ野球タイ記録の55本でMVPも受賞している。さらに05年には、推定180メートルとも言われる超特大弾をぶちかました。また確実性も備え、7年間で4度打率3割をマークした。
カブレラの退団後は、しばらく目立った存在がいなかったが、14年にエルネスト・メヒアが加入。来日1年目から本塁打王のタイトルを獲得するなど久々の外国人主砲として活躍。在籍8年は球団の助っ人では最長だが、キャリア後半はポジションのかぶる山川穂高の台頭で出番が激減した。また19年にはザック・ニールが入団。菊池雄星のMLB移籍でエース不在のチームを助け、連覇達成に貢献するなど、随所に助っ人の活躍が光る。
文●出野哲也
【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。
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