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MLB

「大谷の活躍は史上最も素晴らしいストーリーだ」米国人で誰よりも近くで大谷を見てきた記者が語る“SHO-TIME”の真実<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.07.14

――大谷の性格、キャラクター面についての印象はどうでしょうか。メディアにはあまり積極的に話しませんが、チームメイトとはすごく楽しそうに過ごしている印象を受けます。

「確かに彼はメディアにはあまり本音をしゃべらない。それはアメリカのメディアに対しても同じだ。でも、クラブハウスではすごくリラックスして、居心地が良さそうだ。いつもふざけまわっているよ。取材には熱心ではないとしても、性格はフレンドリーだ。デビッド・フレッチャーと仲がいいのは有名だけど、私がフレッチャーと話をしていると、隣を通りかかった時にちょっかいを出してくる。とてもひょうきんな性格だ」

――大谷は23年終了後にFAとなるわけですが、最近はトレードの噂も出ています。エンジェルスでの今後についてどう思いますか?

「大谷はアナハイムが気に入っているように見える。もちろん、勝ちたいという気持ちが強いのも事実だろう。だからエンジェルスとしては、このチームで勝てると大谷を説得しなければいけない。大谷だけでなく他の選手にもお金を使うことも含めてね。大谷を易々と失うくらいならそうするだろう。それに、大谷をトレードすると、マイク・トラウトはかなり気分を害するだろう。だから、エンジェルスは大谷との再契約に全力を尽くすと私は思う」
 
――すでにトラウト、レンドーンと大型契約を結んでいる状況で、大谷とも長期契約を交わすのは重荷だという意見もありますが。

「とは言っても、レンドーンとの契約はあと3年(25年まで)で終わる。それならば、大谷の契約をバックロード型(※最初は低い金額で、徐々に上げていく形のこと)にすればいい。それにもちろん、勝利のための最善の方法は年俸の安い若手有望株を多く輩出することだ。エンジェルスはドラフトや育成をもっと上手くやらないといけないし、それは十分可能だろう。一握りの選手に多くのお金を使っていることは事実だが、だからといってそれで勝てないわけじゃない」

――大谷を引き留めるためなら、オーナーは戦力均衡税ライン超過を許可するでしょうか?

「もちろん、戦力均衡税ラインを超えることだってあり得るだろう。それにしたって、大幅に超過しなければペナルティもそこまで高くないからね」

――最後に、改めて本書についての思いを聞かせてください。

「初めての本ということもあって、私にとっても大きな意味を持っている。それに、大谷の活躍は素晴らしいストーリーだ。ベースボール史上でも最も素晴らしいストーリーの一つの語り手となることができて、とても名誉に思っている。日本の読者の皆さんはもちろん、大谷の活躍についてはどんなことでもよく知っているだろう。ただ、アメリカ人の視点から見ることで、新しい視点を得てもらえたら本当にうれしいね」
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