現地時間9月18日(日本時間19日)、米メディア『FanDuel TV』のNBA番組『Run It Back』が最新エピソードを公開し、レジェンドのトニー・アレン(元メンフィス・グリズリーズほか)が出演した。
番組で、アレンはホスト役のチャンドラー・パーソンズ(元ヒューストン・ロケッツほか)、ルー・ウィリアムズ(元ロサンゼルス・クリッパーズほか)らとトークを展開した。
193㎝・97㎏のウイングは、2004年のドラフト1巡目25位でボストン・セルティックスから指名されてNBAデビュー。2008年の優勝時はローテーション外だったが、2010年のファイナル進出時には有能なロールプレーヤーへ成長。
セルティックスはロサンゼルス・レイカーズに3勝4敗で惜敗したものの、当時キャリア6年目のアレンは、好守で相手エースのコビー・ブライアントを苦しめた。
「俺を相手に普段使うようなフェイクの数々は通じない。たくさんの映像を観ているし、トム・シボドー(当時アシスタントコーチ)から指示を受けているから、競い合う準備は万全なんだ。コビーとの対戦は他の選手よりも意識している」
2010年のファイナルでアレンは『ESPN』にそう語った。高い身体能力とフィジカルの強さを備え、コビーも2018年の『BodyArmour』イベントで次のように評価していた。
「(最もタフなディフェンダーは)トニー・アレンだね。簡単な質問だ。俺とのマッチアップでヘルプを求めなかった唯一の男だった。彼はガチでぶつかってくる。俺が彼から10連続で点を取っても平然としていた。フィジカルなディフェンスを続けて、決して諦めなかった」
その後、グリズリーズへ移籍したアレンは、マイク・コンリー(現ミネソタ・ティンバーウルブズ)、マルク・ガソル、ザック・ランドルフらと主軸を務め、2016-17シーズンまで7シーズンをプレー。
アレンはグリズリーズ在籍中にオールディフェンシブチームに6度、そのうち1stチームに3度も名を連ねたように、2010年代を代表するウイングディフェンダーとなった。
そんなアレンは、現代のNBAで自身のようにフィジカルなディフェンスをしている選手にデイビオン・ミッチェル(マイアミ・ヒート)の名前を挙げた。
「俺が観ている選手の中から挙げるなら、デイビオン・ミッチェルだね。彼は(相手を)閉じ込めてしまうんだ。ずっと彼のことは意識している。けど今日は俺にとって彼へ敬意を表するチャンスなんだ。だからデイビオンだと声を上げて伝えたいね」
キャリア4年目の昨季、ミッチェルはシーズン途中のトレードでトロント・ラプターズからヒートへ移籍。183㎝・92㎏と上背はないものの、パワーとフィジカルを兼備し、ヒートでは平均10.3点、2.7リバウンド、5.3アシスト、1.4スティールと躍動した。
プレーオフでは第1シードのクリーブランド・キャバリアーズにスウィープ負けを喫したものの、自身は平均15.0点、2.3リバウンド、6.3アシストとステップアップ。フィールドゴール成功率61.0%、3ポイント成功率50.0%(平均1.8本成功)とショット精度の高さも光った。
制限付きFA(フリーエージェント)になった今夏には、2年2400万ドル(約34億5600万円)でヒートと再契約を締結。
不調な試合を意味する“Off-Night”(オフナイト)の異名を持つミッチェルだが、その愛称が示す通り、マッチアップ相手の活躍を許さない強固な守備が最大の武器だ。
27歳のガードはアレンの“後継者候補”にふさわしい存在。今季も相手のボールハンドラーや得点源を封じる活躍が期待される。
文●秋山裕之(フリーライター)
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番組で、アレンはホスト役のチャンドラー・パーソンズ(元ヒューストン・ロケッツほか)、ルー・ウィリアムズ(元ロサンゼルス・クリッパーズほか)らとトークを展開した。
193㎝・97㎏のウイングは、2004年のドラフト1巡目25位でボストン・セルティックスから指名されてNBAデビュー。2008年の優勝時はローテーション外だったが、2010年のファイナル進出時には有能なロールプレーヤーへ成長。
セルティックスはロサンゼルス・レイカーズに3勝4敗で惜敗したものの、当時キャリア6年目のアレンは、好守で相手エースのコビー・ブライアントを苦しめた。
「俺を相手に普段使うようなフェイクの数々は通じない。たくさんの映像を観ているし、トム・シボドー(当時アシスタントコーチ)から指示を受けているから、競い合う準備は万全なんだ。コビーとの対戦は他の選手よりも意識している」
2010年のファイナルでアレンは『ESPN』にそう語った。高い身体能力とフィジカルの強さを備え、コビーも2018年の『BodyArmour』イベントで次のように評価していた。
「(最もタフなディフェンダーは)トニー・アレンだね。簡単な質問だ。俺とのマッチアップでヘルプを求めなかった唯一の男だった。彼はガチでぶつかってくる。俺が彼から10連続で点を取っても平然としていた。フィジカルなディフェンスを続けて、決して諦めなかった」
その後、グリズリーズへ移籍したアレンは、マイク・コンリー(現ミネソタ・ティンバーウルブズ)、マルク・ガソル、ザック・ランドルフらと主軸を務め、2016-17シーズンまで7シーズンをプレー。
アレンはグリズリーズ在籍中にオールディフェンシブチームに6度、そのうち1stチームに3度も名を連ねたように、2010年代を代表するウイングディフェンダーとなった。
そんなアレンは、現代のNBAで自身のようにフィジカルなディフェンスをしている選手にデイビオン・ミッチェル(マイアミ・ヒート)の名前を挙げた。
「俺が観ている選手の中から挙げるなら、デイビオン・ミッチェルだね。彼は(相手を)閉じ込めてしまうんだ。ずっと彼のことは意識している。けど今日は俺にとって彼へ敬意を表するチャンスなんだ。だからデイビオンだと声を上げて伝えたいね」
キャリア4年目の昨季、ミッチェルはシーズン途中のトレードでトロント・ラプターズからヒートへ移籍。183㎝・92㎏と上背はないものの、パワーとフィジカルを兼備し、ヒートでは平均10.3点、2.7リバウンド、5.3アシスト、1.4スティールと躍動した。
プレーオフでは第1シードのクリーブランド・キャバリアーズにスウィープ負けを喫したものの、自身は平均15.0点、2.3リバウンド、6.3アシストとステップアップ。フィールドゴール成功率61.0%、3ポイント成功率50.0%(平均1.8本成功)とショット精度の高さも光った。
制限付きFA(フリーエージェント)になった今夏には、2年2400万ドル(約34億5600万円)でヒートと再契約を締結。
不調な試合を意味する“Off-Night”(オフナイト)の異名を持つミッチェルだが、その愛称が示す通り、マッチアップ相手の活躍を許さない強固な守備が最大の武器だ。
27歳のガードはアレンの“後継者候補”にふさわしい存在。今季も相手のボールハンドラーや得点源を封じる活躍が期待される。
文●秋山裕之(フリーライター)
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