近年は低迷を続けているユタ・ジャズだが、1980年代後半からカール・マローンとジョン・ストックトンの名コンビを中心に毎年成長を続け、90年代はすべての年でプレーオフに進出するなど、リーグ屈指の強豪チームとして君臨していた。
1997、98年にはジェリー・スローンHC(ヘッドコーチ)の下、マローン&ストックトンにシューターのジェフ・ホーナセックとブライオン・ラッセル、ブロッカーのグレッグ・オスタータグらを擁し、2年連続でウエスタン・カンファレンスを勝ち上がり、ファイナルに駒を進めた。
最終決戦では“神様”マイケル・ジョーダン率いるシカゴ・ブルズと好勝負を演じるも、いずれも2勝4敗で敗退。それでも、ストックトン&マローンの伝家の宝刀であるピック&ロールや統率の取れたチームプレーは、王者を大いに苦しめた。
98年のファイナルから27年。当時の選手たちはすでに全員引退しているが、ジャズは今もジョーダンに恨みを抱いているようだ。
11月17日、遠征でユタのデルタ・センターを訪れたブルズのSNSチームが1枚の写真を投稿。そこにはアリーナ内の公共Wi-Fiのスクリーンショットが映っていた。
そのネットワーク名は、“JordanPushedOff(ジョーダンは押した)”というもの。
これは、98年のファイナルで、ジョーダンが決めた“ラストショット”に由来している。デルタ・センターで行なわれたシリーズ第6戦、1点を追うブルズのラストオフェンス。ジョーダンはマッチアップ相手のラッセルをクロスオーバーで振り切り、トップ・オブ・ザ・キーからジャンプシュートを放つ。綺麗な弧を描いたシュートはリング中央を射抜き、ブルズは2度目の3連覇を達成し、有終の美を飾ったのだった。
ただ、このショットの直前、ジョーダンはラッセルを左手で押したように映った。審判はファウルを吹かなかったが、現在もジャズファンは「押した」と主張し、一方のブルズファンは「ラッセルが勝手にバランスを崩しただけ」と反論している。
なお、当時この試合を観ていたステフィン・カリー(現ゴールデンステイト・ウォリアーズ)は2018年に「(ジョーダンがラッセルを)プッシュオフしたのは間違いない」と語っていた。
チャンピオンまであと一歩のところまで迫りながら、ジョーダンに奪われた初の栄光。どれだけ月日が経っても、球団関係者の苦い思い出は消えていないようだ。
構成●ダンクシュート編集部
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最終決戦では“神様”マイケル・ジョーダン率いるシカゴ・ブルズと好勝負を演じるも、いずれも2勝4敗で敗退。それでも、ストックトン&マローンの伝家の宝刀であるピック&ロールや統率の取れたチームプレーは、王者を大いに苦しめた。
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これは、98年のファイナルで、ジョーダンが決めた“ラストショット”に由来している。デルタ・センターで行なわれたシリーズ第6戦、1点を追うブルズのラストオフェンス。ジョーダンはマッチアップ相手のラッセルをクロスオーバーで振り切り、トップ・オブ・ザ・キーからジャンプシュートを放つ。綺麗な弧を描いたシュートはリング中央を射抜き、ブルズは2度目の3連覇を達成し、有終の美を飾ったのだった。
ただ、このショットの直前、ジョーダンはラッセルを左手で押したように映った。審判はファウルを吹かなかったが、現在もジャズファンは「押した」と主張し、一方のブルズファンは「ラッセルが勝手にバランスを崩しただけ」と反論している。
なお、当時この試合を観ていたステフィン・カリー(現ゴールデンステイト・ウォリアーズ)は2018年に「(ジョーダンがラッセルを)プッシュオフしたのは間違いない」と語っていた。
チャンピオンまであと一歩のところまで迫りながら、ジョーダンに奪われた初の栄光。どれだけ月日が経っても、球団関係者の苦い思い出は消えていないようだ。
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