2016年に引退したロサンゼルス・レイカーズのスーパースターだったコビー・ブライアントは、今年の1月26日(日本時間27日)にヘリコプター墜落事故に巻き込まれ、41歳にして人生の幕を閉じた。長年“後継者”と呼ばれ、親交も深かったレブロン・ジェームズは追悼式のスピーチで「彼のレガシーをチームメイトと一緒に引き継いでいく。今シーズンだけでなく、俺たちが愛するバスケットボールを続けられる限り。それこそ、コビー・ブライアントが望むことだから」と誓ったが、元NBA選手のステフォン・マーブリーはレブロンの姿勢に否定的な見解を示している。
マーブリーはコビーやアレン・アイバーソンと同じ1996年ドラフト組。1巡目4位(コビーは13位指名)でミルウォーキー・バックスに指名され、当日にレイ・アレンとのトレードでミネソタ・ティンバーウルブズへ移籍し、NBAのキャリアをスタートさせた。
ルーキーイヤーから先発に定着したマーブリーは、ケビン・ガーネットと強力デュオを形成したが、3年目の1998-99シーズンに3チームが絡む大型トレードでニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)へ。攻撃的ポイントガードとして8年連続で平均20得点をあげたが、ボールを独占するスタイルがセルフィッシュと見られることも少なくなく、フェニックス・サンズ、ニューヨーク・ニックス、ボストン・セルティックスと渡り歩くことになり、その後は2018年まで中国でプレーした。
現在は中国1部の北京ロイヤルファイターズでヘッドコーチを務めるマーブリーは、『Complex Sports』のポッドキャストに出演。逝去したコビーへのNBA選手たちの反応について意見を求められると、まずは1学年下のコビーにリスペクトを示した。
「俺は多くの人々がコビーについて素晴らしいことを言っているのを知っている。一方でコビーを嫌っている人もいる。彼が選手として成し遂げた偉業など、様々なことが広まっていくのを見てきた。これはデリケートなテーマなのは分かっている。だけど、彼は1996年の同期。俺たちは何年にもわたって戦い、お互いに競い合ってきた」
しのぎを削ってきたコビーの功績を認める一方で、あくまでそれはコビーだからできたことで、レブロンは“継承者”ではないと持論を説いた。
「コビーがもたらしたものについて議論する際、レブロンのような選手を引き合いに出す必要はない。コビーのレガシーを持ち合わせる必要がない。彼のレガシーは、すでに彼のレガシーだからね。独自のレガシーを持ち合わせないと。君(レブロン)は真のレイカーじゃない。真のレイカーファンは、レイカーファンであり、そして真のレイカーの選手たちだ。こういった質問をされると、いったい何のためなんだと思うよ」
現役時代と変わらず、歯に衣着せぬ物言いでレブロンについて言及したマーブリー。往年の名司令塔マジック・ジョンソンやコビーこそ“レイカー”で、クリーブランド・キャバリアーズとマイアミ・ヒートを行き来したレブロンはその対象外だとも主張している。
新型コロナウイルスの影響でNBAはシーズンの中断を余儀なくされているが、レブロンがマーブリーに発言を撤回させるには、レイカーズを再びリーグ王者に導くしかなさそうだ。
構成●ダンクシュート編集部
【名場面PHOTO】ジョーダン最後のオールスター、コビー81得点、カーターの豪快ダンク……1999-2019 NBA名場面集
マーブリーはコビーやアレン・アイバーソンと同じ1996年ドラフト組。1巡目4位(コビーは13位指名)でミルウォーキー・バックスに指名され、当日にレイ・アレンとのトレードでミネソタ・ティンバーウルブズへ移籍し、NBAのキャリアをスタートさせた。
ルーキーイヤーから先発に定着したマーブリーは、ケビン・ガーネットと強力デュオを形成したが、3年目の1998-99シーズンに3チームが絡む大型トレードでニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)へ。攻撃的ポイントガードとして8年連続で平均20得点をあげたが、ボールを独占するスタイルがセルフィッシュと見られることも少なくなく、フェニックス・サンズ、ニューヨーク・ニックス、ボストン・セルティックスと渡り歩くことになり、その後は2018年まで中国でプレーした。
現在は中国1部の北京ロイヤルファイターズでヘッドコーチを務めるマーブリーは、『Complex Sports』のポッドキャストに出演。逝去したコビーへのNBA選手たちの反応について意見を求められると、まずは1学年下のコビーにリスペクトを示した。
「俺は多くの人々がコビーについて素晴らしいことを言っているのを知っている。一方でコビーを嫌っている人もいる。彼が選手として成し遂げた偉業など、様々なことが広まっていくのを見てきた。これはデリケートなテーマなのは分かっている。だけど、彼は1996年の同期。俺たちは何年にもわたって戦い、お互いに競い合ってきた」
しのぎを削ってきたコビーの功績を認める一方で、あくまでそれはコビーだからできたことで、レブロンは“継承者”ではないと持論を説いた。
「コビーがもたらしたものについて議論する際、レブロンのような選手を引き合いに出す必要はない。コビーのレガシーを持ち合わせる必要がない。彼のレガシーは、すでに彼のレガシーだからね。独自のレガシーを持ち合わせないと。君(レブロン)は真のレイカーじゃない。真のレイカーファンは、レイカーファンであり、そして真のレイカーの選手たちだ。こういった質問をされると、いったい何のためなんだと思うよ」
現役時代と変わらず、歯に衣着せぬ物言いでレブロンについて言及したマーブリー。往年の名司令塔マジック・ジョンソンやコビーこそ“レイカー”で、クリーブランド・キャバリアーズとマイアミ・ヒートを行き来したレブロンはその対象外だとも主張している。
新型コロナウイルスの影響でNBAはシーズンの中断を余儀なくされているが、レブロンがマーブリーに発言を撤回させるには、レイカーズを再びリーグ王者に導くしかなさそうだ。
構成●ダンクシュート編集部
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