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NBA

【NBA背番号外伝】カーターやカーメロら“スコアラー”に“問題児”、近年は“実力派ビッグマン”が背負う15番の歴史

出野哲也

2020.07.09

キャリアの大半で15番を背負ったカーターを筆頭に、カーメロ、スプリーウェルらが着用した背番号の歴史を辿る。(C)Getty Images

キャリアの大半で15番を背負ったカーターを筆頭に、カーメロ、スプリーウェルらが着用した背番号の歴史を辿る。(C)Getty Images

■レジェンドはスコアラー系、近年はビッグマンが多く着用

 背番号15はこれまで7人が欠番になっているが、スーパースターと呼べる選手は限られる。そのなかで最も有名なのは、ボストン・セルティックスの黄金期に主力を務めたトム・ハインソーンだ。1957年の新人王で、オールスターに6度選ばれたフォワードは、引退後の66年に15番で最初の欠番となり、74、76年にはHCとしてチームを優勝に導いている。退任後はセルティックス贔屓の解説者として人気を博し、85歳の今も現役だ。

 そのハインソーンと同時代のオールスター選手ハル・グリアーは、ウィルト・チェンバレンとともに60年代のフィラデルフィア・76ersを牽引。高いシュート力を武器に64年から7年連続で平均20点以上をマークし、引退時には通算出場試合数で史上最多(1122)、通算得点(2万1586)も5位にランクされた。
 
 そのほかの欠番選手もグリアーのようなスコアラータイプが多い。ヴィニー・ジョンソンは、80年代に一世を風靡したバッドボーイズ時代のデトロイト・ピストンズでシックスマンとして活躍。ベンチから出てきて短時間で2桁得点を稼ぐことから“マイクロウェーブ”(電子レンジ)と呼ばれた。アール・モンローはボルティモア・ブレッツ(現ワシントン・ウィザーズ)時代の10番も欠番だが、その後に移籍したニューヨーク・ニックスでは15番。華のあるプレースタイルでファンを沸かせ、50年代にチームの顔だった名司令塔ディック・マグワイアとともに欠番となった。

 ブラッド・デイビスはダラス・マーベリックス、ラリー・スティールはポートランド・トレイルブレイザーズで欠番。マブズでの出場試合数883はダーク・ノビツキーに抜かれるまで球団記録だったデイビスだが、キャリア平均8.2点、4.9アシストと成績は今ひとつ。71年にデビューし、ブレイザーズ初優勝時のメンバーだったスティールも、74年に初代スティール王になったのが目立つ程度で、大きなインパクトを残したとは言い難い。

 現代の点取り屋ではカーメロ・アンソニーとヴィンス・カーターが筆頭。今季はブレイザーズで00番のカーメロは、シラキュース大からデンバー・ナゲッツ時代まで15番を背負い、11年にニューヨーク・ニックスへ移籍した際も15番を希望した。欠番のモンローも譲っていいと語っていたが、球団側が許可せず7番になった。トロント・ラプターズ時代にリーグ屈指のダンカーとしてファンを魅了したカーターは、フェニックス・サンズとマブズで25番だった以外はずっと15番。今季、史上初の4年代でプレーした選手となったのを最後にNBA生活の幕を下ろした。
 

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