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「彼はすぐにトップに上り詰めたかった」シャックが若き日のコビーを追懐。天国の盟友にメッセージも

ダンクシュート編集部

2020.09.15

シャック(左)とコビー(右)はともに1996年にレイカーズに入団。コビーが先発に定着した99年から正式にデュオを結成し、2000年からチームは3連覇を成し遂げた。(C)Getty Images

 シャキール・オニールとコビー・ブライアントは、マイケル・ジョーダン&スコッティ・ピッペンと並ぶ史上最強デュオの呼び声が高い。確執を乗り越えて築いた信頼関係は、今年1月26日(日本時間27日)にコビーがヘリコプター墜落事故に巻き込まれて41歳にして人生に幕を閉じた後も続いており、シャックは"永遠の盟友"を称賛している。

 シャックとコビーの共闘が始まったのは1996-97シーズン。コビーがドラフト指名後にシャーロット・ホーネッツからトレードで入団、シャックはオーランド・マジックからフリーエージェントで加入し、名門ロサンゼルス・レイカーズでチームメイトとなった。

 コビーはNBA入りから2年間はシックスマンだったため、本当の意味で"デュオ"となったのはロックアウトの影響で短縮制となった1998-99シーズンからだが、レイカーズが2000~02年に3連覇を達成してリーグを席巻したのはまだ記憶に新しい。真逆と言っていいほど異なったパーソナリティの持ち主で、不仲が表面化するなかでもタイトルを獲得してしまうのだから、シャック&コビーのデュオがいかに破壊的だったかが窺い知れる。

 NFLシアトル・シーホークスに所属するラッセル・ウィルソンのポッドキャスト『DangerTalk』に出演した際、シャックは若き日のコビーについてこのように振り返っている。

「コビーは17歳で偉大になりたいと思っていた男だ。一歩ずつ着実に成長させるようにしなければならなかったけど、彼はすぐにトップに上り詰めたかった。『俺は17歳だけど、シュートを打ってほしいなら打ってやる』って感じで、ラストショットを打ちたがった。自分のやり方、自分のペースで進んでいったんだ」
 
 ホスト役を務めたウィルソンは、同じアスリートとして、いちファンとして、コビーのプレーを「彼はクラッチショットを打つことに一切の恐れがなかったから、見るのが好きだった。ボールを持てば、何でもできた」と称えている。

 1990年代はジョーダンの後を継ぐ世代として、グラント・ヒル(1994年ドラフト3位)やケビン・ガーネット(95年ドラフト5位)、アレン・アイバーソン(96年ドラフト1位)、ティム・ダンカン(97年ドラフト1位)、ヴィンス・カーター(98年ドラフト5位)ら数々のタレントがスターとしてリーグに君臨したが、共闘したシャックからすれば、一番はコビー以外にいないという。

「俺らの世代だと、ドクターJ(ジュリアス・アービング)やマジック(ジョンソン)。君(1988年生まれのウィルソン)の世代ではおそらくマイケル(ジョーダン)、今の世代だとコビーだろう。コビーはこの世代を代表する男だ」

 ウィルソンから「今、(コビーに)何かひとつ言えるとすれば?」という最後の質問に対して、シャックは神妙な面持ちで言葉を紡いでいる。

「試合やシーズンが終われば、俺たちは決して多くは話さなかった。もし言えるのであれば、ただ生きて、何をしているのか話そうと言葉をかけるよ」

 ヘリコプター墜落事故でコビーが急逝するショッキングな出来事に見舞われたが、シャックにとってコビーは"永遠の相棒"であり続けるだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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