マイケル・ジョーダンvsレブロン・ジェームズ――。この議論は、レブロンがセント・ビンセント・セントメリー高校時代に『スポーツイラストレイテッド』の表紙で“The Chosen One(選ばれし者)”という見出しをつけられ、“ネクスト・ジョーダン”と期待されてから絶え間なく続けられてきた。
ジョーダンの現役引退とともに、レブロンが2003年にNBA入りし、公式戦での対戦が実現しなかったことも、比較を難解にする要素となっている。今回、『FanSided』のインタビューでこのテーマに挑んだのが、1990年代にニューヨーク・ニックスでパトリック・ユーイングらと一時代を築き、1996-97シーズンには最優秀シックスマンにも輝いたジョン・スタークスだ。
スタークスは「2人はまったく違うタイプの選手」という観点から、純粋な「比較はできない」との見解を述べている。
「身長206cm・体重113kgのレブロンはマジック・ジョンソンのようだと言われるが、伝説の名司令塔以上に身体能力が高い。マイケルはより闘争本能に満ち溢れたスコアラーだ。ジャンプ力を含めた身体能力はスペシャルだった。コート上で最もバランスの取れたアスリートの1人だと言われていた」
ジョーダンとレブロンを比べた場合、個人成績に関しては甲乙がつけ難い。ジョーダンに2度の引退期間があるとはいえ、レブロンは通算3万4241得点で歴代3位とすでにジョーダン(3万2292点)を上回る。さらに、今季はシーズンを通してポイントガード役を務め、35歳にしてアシスト王(平均10.2本)を獲得。通算アシストと通算得点で歴代トップ10位入りを果たしている唯一の選手だという点も選手としての価値を高めている。
一方で、優勝回数はジョーダン6回、レブロン3回と倍の差がついている。ジョーダンが1991~93年、96~98年と2度のスリーピート(3連覇)を達成して6回のファイナルすべてでチャンピオンに輝いたのに対し、レブロンはファイナルでのシリーズ成績が3勝6敗と“勝負弱さ”を露呈している点は再三指摘されてきた。プレイオフの通算勝利数で歴代1位に君臨しているとはいえ、ファイナルのディスアドバンテージは比較において避けては通れないだろう。
ジョーダンとレブロンの純粋な比較は難しいと判断したスタークスだが、「NBAドラフトでどちらを1位で指名するか」との問いには即答している。
「マイケルで間違いない。ラストショットを打たせたいのはどちらか。大半の人たちがマイケルと言うし、私が彼を1位で指名するのもそれが理由だ」
スタークスはブルズとライバル関係にあったニックスに所属していただけに、身を持ってジョーダンの凄さを味わっている影響は少なからずあるだろう。それでも、1998年ファイナル第6戦の“ラストショット”をはじめ、試合を決めるシュートを数えきれないほど沈めてきたジョーダンに勝負を託したいという思いは、レブロンの実力を理解した上でも揺らがないようだ。
構成●ダンクシュート編集部
ジョーダンの現役引退とともに、レブロンが2003年にNBA入りし、公式戦での対戦が実現しなかったことも、比較を難解にする要素となっている。今回、『FanSided』のインタビューでこのテーマに挑んだのが、1990年代にニューヨーク・ニックスでパトリック・ユーイングらと一時代を築き、1996-97シーズンには最優秀シックスマンにも輝いたジョン・スタークスだ。
スタークスは「2人はまったく違うタイプの選手」という観点から、純粋な「比較はできない」との見解を述べている。
「身長206cm・体重113kgのレブロンはマジック・ジョンソンのようだと言われるが、伝説の名司令塔以上に身体能力が高い。マイケルはより闘争本能に満ち溢れたスコアラーだ。ジャンプ力を含めた身体能力はスペシャルだった。コート上で最もバランスの取れたアスリートの1人だと言われていた」
ジョーダンとレブロンを比べた場合、個人成績に関しては甲乙がつけ難い。ジョーダンに2度の引退期間があるとはいえ、レブロンは通算3万4241得点で歴代3位とすでにジョーダン(3万2292点)を上回る。さらに、今季はシーズンを通してポイントガード役を務め、35歳にしてアシスト王(平均10.2本)を獲得。通算アシストと通算得点で歴代トップ10位入りを果たしている唯一の選手だという点も選手としての価値を高めている。
一方で、優勝回数はジョーダン6回、レブロン3回と倍の差がついている。ジョーダンが1991~93年、96~98年と2度のスリーピート(3連覇)を達成して6回のファイナルすべてでチャンピオンに輝いたのに対し、レブロンはファイナルでのシリーズ成績が3勝6敗と“勝負弱さ”を露呈している点は再三指摘されてきた。プレイオフの通算勝利数で歴代1位に君臨しているとはいえ、ファイナルのディスアドバンテージは比較において避けては通れないだろう。
ジョーダンとレブロンの純粋な比較は難しいと判断したスタークスだが、「NBAドラフトでどちらを1位で指名するか」との問いには即答している。
「マイケルで間違いない。ラストショットを打たせたいのはどちらか。大半の人たちがマイケルと言うし、私が彼を1位で指名するのもそれが理由だ」
スタークスはブルズとライバル関係にあったニックスに所属していただけに、身を持ってジョーダンの凄さを味わっている影響は少なからずあるだろう。それでも、1998年ファイナル第6戦の“ラストショット”をはじめ、試合を決めるシュートを数えきれないほど沈めてきたジョーダンに勝負を託したいという思いは、レブロンの実力を理解した上でも揺らがないようだ。
構成●ダンクシュート編集部