NBA

「少しでも長くプレーしていたい」ペリカンズのJJ・レディックが描くキャリアプランとは?

秋山裕之

2020.09.23

今季、プロ入りから続いていたプレーオフ連続出場が13年で途絶えたレディックだが、自身は平均15.3点、3ポイント成功率45.3%と健在ぶりを見せつけた。(C)Getty Images

 NBA屈指のシャープシューター、JJ・レディック(ニューオリンズ・ペリカンズ)は、2006年のプロ入りから13年連続でプレーオフへ進出。オーランド・マジック在籍時の2009年にはNBAファイナルも経験した。

 だが今季加入したペリカンズでついにその記録が途絶えた。

「(昨年の)クリスマスまでは苦しんできたけど、そこからは基本的には勝率5割を残すチームになることができた。でもそこでシーズンが中断となり、バブル(第二幕の開催地)で俺たちは1度もリズムを掴めなかった。ザイオン(ウィリアムソン)が家庭の事情でチームを離れてからというもの、俺たちはチームとしてリズムに乗ることができなかったんだ」

 レディックは9月21日(日本時間22日、日付は以下同)に『USA TODAY』へ公開されたインタビューでそう話し、2勝6敗で終えたシーディングゲーム(順位決定戦)についても「俺たちは数試合で勝ち切ることができなかったんだ」と今季を振り返った。

 プレーオフ出場争いから脱落したペリカンズは、シーズン終了後にアルビン・ジェントリー・ヘッドコーチを解任し、現在は新たな指揮官を探している。だが36歳のベテランはペリカンズが誇るザイオン、ブランドン・イングラム、ロンゾ・ボールというヤングコアに大きな期待を寄せている。
 
「俺はこのチームが来シーズン、プレーオフで競い合うことができると思っている。成長の余地があるからね。イングラムはMIP(最も成長した選手賞)を勝ち取り、オールスターにも選ばれた。彼には偉大な選手になりたいという強い欲がある。これからもきっと努力を続けて、学ぶことを怠らずに成長を続けていくだろう。ザイオンにはハングリーとなり、身体を絞って戻ってくることを期待している。ロンゾについても、俺たちは彼の一貫性を目にすることができた。彼はオールスター級の選手であり、チームにとって貴重なディファレンス・メーカー(違いを生み出せる選手)になった」

 特にザイオンについては「彼について重要になってくるのは一貫性だろう。ラインナップに入って、常にプレーできるようにすること、そしてゲームシェイプを保つこと。バスケットボール史上でも、あのサイズであれだけのことができる選手はそう多くはない。彼に限界なんてないのさ」と称えていた。

 来季に向けて、ペリカンズではデリック・フェイバーズとイートワン・モアが制限なしFA、イングラムが制限付きFAとなる。チームにとってはイングラムとの再契約はマストだが、経験豊富で若手の良き見本となっているビッグマンのフェイバーズも引き留めたいところだ。