NBA

キングスの「歴代ベスト5」を選定!オスカー、アーチボルド、ウェバー…現役選手が入る隙もない豪華布陣に

出野哲也

2020.11.05

1951年を最後に優勝から遠ざかっている古豪キングス。しかしその間もウェバー(右)やロバートソン(左上)、リッチモンド(左下)ら多くのレジェンドを輩出した。(C)Getty Images

 1946年の創設から74年。その長い歴史の中でNBAは何人ものスーパースターを輩出し、ファンを楽しませてきた。では、各チームの「歴代ベスト5」を選出したら、一体どんな選手が並ぶのか。『THE DIGEST』では、NBAに精通する識者に依頼し、全30チームのベストメンバーを選んでもらった。

 今回は、創設72年の歴史を誇る「サクラメント・キングス」編をお届け。1948年にロチェスター・ロイヤルズとして誕生し、3年目の51年に初優勝。以降、シンシナティ・ロイヤルズ→カンザスシティ・キングス→サクラメント・キングスと名称を変え、今日まで至っている。NBA創世記や2000年代初頭は強豪として鳴らした一方、近年はリーグワーストの14年連続でプレーオフ不出場と不振に喘ぎ続ける古豪の歴代ベスト5とは――。
 
【ポイントガード】
ネイト・"タイニー"・アーチボルド

1948年9月2日生。185cm・68kg
在籍期間:6シーズン(1970~76)
成績:433試合、平均25.2点、2.8リバウンド、8.1アシスト

 キングスには前身のロチェスター・ロイヤルズ時代からボブ・デイビーズという優れたPGがいて、1960年代にはリーグ最高の司令塔オスカー・ロバートソンが活躍した。それでもアーチボルドはどうしてもベスト5から外せなかったので、オスカーを別のポジションに回した。

 アーチボルドはNBA史上ただ一人、同一シーズンに得点王とアシスト王に輝いた選手だ。タイニーというニックネーム通り(本名はナサニエル、通称ネイト)、身長185cmと小柄だったが、ニューヨークのプレイグラウンド仕込みの敏捷な動きでペイントに切り込み得点を量産。ファウルを貰うのも得意で、フリースロー成功数で3度リーグ1位になっている。シンシナティ・ロイヤルズがカンザスシティ=オマハへ移転し、キングスへと改名した72-73シーズンは平均34.0点のハイアベレージで、11.4アシストと合わせ両部門でリーグ1位に輝いた。ボストン・セルティックスに移籍してからはパス優先のスタイルに変わり、81年の優勝に貢献している。
 
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