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NBA

紅白戦でも敗戦を拒むジョーダン、サインを書く速さすら競うバード……“仲間同士”で激しく争ったドリームチームの競争心【NBA秘話・後編】

大井成義

2020.12.15

チーム内での紅白戦でも、ジョーダンは負けることを受け入れなかったという。(C)Getty Images

チーム内での紅白戦でも、ジョーダンは負けることを受け入れなかったという。(C)Getty Images

 今やNBAの人気は世界中に及んでいるが、そのきっかけとなったのは1992年のバルセロナ五輪に出場したドリームチームだ。ダントツの実力を誇った“史上最高のバスケ軍団”は、全試合で30点以上の大差をつける圧勝劇で金メダルを手中にした。だが、彼らが余裕しゃくしゃくだったのは、試合が行なわれたアリーナの中だけ。練習場では、“仲間”同士で激しいバトルを繰り広げた。今回のNBA秘話は、彼らが五輪の舞台裏で見せた、トップアスリートならではの狂気じみた競争心を示す逸話を紹介する。

■紅白戦でも敗戦を受け入れぬ究極の負けず嫌いのジョーダン

 6月後半から7月にかけて、ドリームチームはアメリカ予選を戦った。

ナサニエル・バトラー(NBA公式フォトグラファー):「私たちはベースラインに座っていた。ボールを持ったマジックが後ろ向きで相手をゴールに押し込んでいると、ガードをしている選手が『今だ!今だ!』とベンチに向かって叫んだんだ。すると控え選手の1人が、おもむろに靴下からカメラを取り出し、マジックとチームメイトのツーショット写真を撮っていたよ」

ジャン・ハバート(ニューズデイNBAコラムニスト):「ベネズエラと戦っていた時、マジックをガードしていた選手が、試合の間中『あなたのシューズが欲しい!あなたのシューズが欲しい!』って言い続けていた。そしたらマジックは、『いいか、俺だってシューズが必要なんだ!』だって」
 
 そして7月後半、ドリームチームは本戦に備え、モナコの高級リゾート地モンテカルロに乗り込む。そこで初めて、ドリームチームの選手同士が本気で対戦。デイリーHCは、マジックとジョーダンを常に別々のチームに配置した。

 ハバート:「ある時、コーチK(チームUSAアシスタントコーチのマイク・シャシェフスキー)が手を叩いて、『オッケー、もう十分だろう』と言った。するとコートの反対側にいたマイケルが、こう叫んだんだ。『Fuck that!(イヤだ!)俺たちはこのゲームに勝つつもりだ。絶対にイヤだ!』。コーチKはデューク大の練習で、そんな言葉を間違っても聞いたことがないはず」

 シャシェフスキー:「だからこそ、彼は史上最高の選手なんだ。ある日の午後、彼の激しさは目を見張るほど美しいものだった」
 

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