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NBA

八村塁の育成係現る?元オールスターのアントワン・ジェイミソンがウィザーズのフロントへ

杉浦大介

2019.10.04

現役時代ウィザーズでは約6年間プレーし、平均20.8点・8.9リバウンドと安定した活躍を披露した(C)Getty Images

現役時代ウィザーズでは約6年間プレーし、平均20.8点・8.9リバウンドと安定した活躍を披露した(C)Getty Images

 ウィザーズを2000年代中盤から追いかけているファンは、「アントワン・ジェイミソンがウィザーズのフロント入りする」というニュースを聞いて思わず微笑んだかもしれない。

 8月14日、ウィザーズのトミー・シェパードGMは、ジェイミソンが選手人事部門のディレクターに就任したと発表した。「アントワンを再びウィザーズの組織に迎えられてとても興奮しています。彼はバスケットボールに対する強い思いと知識を持ち合わせていることに加え、真のプロフェッショナルです。その要素を今度はフロントに持ち込んでくれることを期待しています」というシェパードの言葉は、ジェイミソンに対するファンのイメージと同じだろう。

 現在43歳のジェイミソンは、名門ノースカロライナ大から1998年にドラフト1巡目4位でラプターズに指名されてNBA入り(直後にウォリアーズにトレード)。以降、16シーズンにわたって現役を続け、2004年にシックスマン賞を受賞するなど充実したキャリアを過ごした。
 なかでも、やはり04年から10年まで過ごしたウィザーズ時代の印象が最も強い。ギルバート・アリナス、カロン・バトラー、ラリー・ヒューズ、ブレンダン・ヘイウッドらとともにウィザーズをプレーオフの常連に成長させ、在籍時は平均20.8点、8.9リバウンドをマーク。本人もワシントンDCには愛着があったようで、10年2月にキャブズにトレードされた際、「ウィザーズファンが僕を愛してくれたよりも、僕はもっとあなたたちのことを愛しています」とほとんど涙ながらに語ったのが印象的だった。

「アントワンは素晴らしい選手だったけど、それ以上に素晴らしい人間だった。状況に合わせて適応で
きるから、どんどん進化していけるんだ」。

 元同僚のバトラーはそう述べていた。05年と08年にはオールスターに選出されているものの、ジェイ
ミソンはスーパースターというよりも“名脇役”というイメージが強い。ウィザーズではアリナス、キャブズではレブロンを支える相棒として記憶しているファンが多いのではないか。そして、そういったタイプであるがゆえに、フロントの仕事にも適正があると考えられる。
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