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NBA

ブレイザーズで異色の存在感を放つコビントン。チームを陰で支える名脇役の重要性とは?

秋山裕之

2021.01.13

コビントンはここまで平均6.6点、6.0リバウンドと成績自体は平凡だが、攻撃では潤滑油、守備ではストッパーとしてブレイザーズを陰で支えている。(C)Getty Images

コビントンはここまで平均6.6点、6.0リバウンドと成績自体は平凡だが、攻撃では潤滑油、守備ではストッパーとしてブレイザーズを陰で支えている。(C)Getty Images

 1月11日(日本時間12日、日付は以下同)にポートランド・トレイルブレイザーズは、ホームのモーダ・センターでトロント・ラプターズとの一戦に挑んだ。ラプターズ戦前まで2連勝と少しずつ調子を上げていたブレイザーズだが、この試合では第1クォーターから劣勢を強いられ、相手に44分以上に渡ってリードを許していた。

 それでも、10点ビハインドで迎えた最終クォーターにベテランのカーメロ・アンソニーが3本の3ポイント成功を含む13得点、CJ・マッカラムが11得点、デイミアン・リラードが8得点を奪い、112-111で逆転勝利。今季初の3連勝を飾った。

 ウエスタン・カンファレンス5位の6勝4敗としたブレイザーズは、残り9.9秒に決勝弾となるジャンパーを沈めたマッカラムがゲームハイの30得点に6リバウンド、5アシスト、リラードが23得点、7リバウンド、5アシスト、カーメロが20得点、2スティール、2ブロック、エネス・カンターが14得点、6リバウンドをマーク。

「楽しいね。ファンがいない試合だけど、俺たちはこういう瞬間のために生きているんだ。相手チームのベンチの前からショットを決めるのは最高だよ」

 最終クォーターで持ち味の勝負強さを見せつけたカーメロがそう振り返ると、クラッチショットを決めたマッカラムは「俺は自分のゲームを磨いている。それをやったまでさ」と淡々と語った。
 
 一方のラプターズは2夜連続で1点差の惜敗。エースのパスカル・シアカムは10日のゴールデンステイト・ウォリアーズ戦に続き、ブレイザーズ戦でも終盤に逆転を狙ったショットをミスしてチームは敗退した。

 ラプターズがシアカムに託した最終盤のポゼッションで、彼とマッチアップしていたのがロバート・コビントン。30歳のフォワードはスピンムーブやフェイクに惑わされることなくノーファウルで守り切り、勝利を後押しした。

 この試合、シアカムがコビントンとのマッチアップを望んでいたとマッカラムから聞いたこともあり、コビントンは「ムキになっていた」という。

 コビントンは翌12日の練習後に「確かに俺はムキになっていた。(ハーフタイムに)俺は彼とマッチアップして、俺の凄さを見せつけてやるんだと(テリー・ストッツ・ヘッドコーチへ)言ったんだ」と明かした。

 ブレイザーズはユスフ・ヌルキッチが第1クォーター終盤に左大腿四頭筋を打撲していたことでプレータイムが制限。そのためコビントンをセンターとして起用するスモールボールで勝ち切った。
 

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