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ストックトンの鉄人ぶりを象徴する“エルボー事件”を相棒マローンが回顧「痛々しくて最悪の気分になった。だけど彼は…」〈DUNKSHOOT〉

ダンクシュート編集部

2021.01.29

ストックトンは史上最高峰の司令塔であると同時に、“鉄人”としても知られた。(C)Getty Images

 ユタ・ジャズのレジェンド、ジョン・ストックトンとカール・マローン――。彼らは、"史上最高のデュオ"と呼ばれるマイケル・ジョーダン&スコッティ・ピッペンや、シャキール・オニール&コビー・ブライアントに負けずとも劣らない強力コンビだった。通算アシスト(1万5806本)とスティール(3265本)で歴代トップに立つ名司令塔のストックトンは"鉄人"としても知られるが、それを表わすような武勇伝を相棒のマローンが回顧している。

 ジョーダンと同じ1984年のドラフトでジャズに入団したストックトンは、キャリア序盤こそ控えだったが、先発に定着した1987-88シーズン以降は16年にわたって不動のレギュラーとして君臨。85年入団のマローンと共闘した18年間では通算925勝519敗(勝率64.1%)を誇り、すべてのシーズンでプレーオフに駒を進めたのに加え、97、98年にはファイナルに進出して王者シカゴ・ブルズを苦しめた。
 
 ケガにも強く、19年のキャリアで欠場したのはわずか22試合。それも97-98シーズンに開幕から18試合を休んだのが大半で、17シーズンでフル出場を果たしている。92年のバルセロナ五輪で一世を風靡した"ドリームチーム"のメンバーにも選ばれ、大会前に行なわれたカナダ代表戦で右足の腓骨を骨折しても本大会に出場した。

 マローンは『The Players' Tribune』のポッドキャスト"Knuckleheads with Quentin Richardson and Darius Miles"で、ストックトンの"不死身の強さ"について、「コーチ・スローンは、ストックトンがレザーブーツのようにタフだと言っていた。俺が今まで会った中でも最もタフな男の1人だ」と名将ジェリー・スローンの言葉を引用しながら言及。そして、ある試合を振り返っている。

 舞台は99年のプレーオフ1回戦。ジャズはクリス・ウェバーとジェイソン・ウィリアムズを擁するサクラメント・キングスと対戦し、ホームで先勝して第2戦を迎えた。その試合で、ストックトンがトップの位置からマローンのスクリーンを使ってゴール下に飛び込もうとした際、ウェバーに"ショルダーチャージ"を食らってコートに打ち付けられたのだ。ウェバーの悪名高い"エルボー事件"として語り継がれているが、この時マローンはキレる寸前だったという。
 
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「痛々しくて最悪の気分になった」