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NBA

幻に終わった“レイカーズ移籍”から10年、サンズを躍進に導くクリス・ポールは「たられば論」に終止符を打てるか<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2021.05.14

2011年、当時26歳のポールはレイカーズへのトレードが内定していたが、破談に。コビーとのデュオは幻に終わった。(C)Getty Images

2011年、当時26歳のポールはレイカーズへのトレードが内定していたが、破談に。コビーとのデュオは幻に終わった。(C)Getty Images

 今季のフェニックス・サンズは、ユタ・ジャズに次ぐリーグ2位の勝率を誇り、11年ぶりのプレーオフ進出を決めるなど快進撃を続けている。その原動力となっているのは間違いなく、ベテラン司令塔のクリス・ポールだ。周囲に好影響をもたらし旋風を巻き起こす姿に、元NBA選手のヴィンス・カーターは幻に終わったコビー・ブライアントとのデュオを回想している。

 2015年に現エースのデビン・ブッカーが加入するも、3年連続でカンファレンス最下位に沈むなど苦しい時期が続いたサンズ。しかし昨季にバブル(隔離地域)でのシーディングゲームで無傷の8連勝をマークしてシーズンを終えると、今季開幕前に電撃トレードでポールを獲得。天性のプレーメーカーの下、ブッカー、ディアンドレ・エイトン、ミカル・ブリッジズら若手が伸び伸びとプレーし、4月28日(日本時間29日)のロサンゼルス・クリッパーズ戦での勝利により、11年ぶりのプレーオフ進出を決めた。

 ポールは今季、欠場した1試合を除く全試合に先発出場。平均16.4点、4.4リバウンド、8.9アシスト、1.42スティールはいずれもキャリア平均を下回るが、味方をステップアップさせる能力と、実際にチームに勝利をもたらしている結果は、MVP候補に挙がるほど高い評価を受けている。
 
 キャリア16年、これまで優勝とは無縁だったポールは、2011年にロサンゼルス・レイカーズでコビー・ブライアントと共闘する可能性があった。

 当時所属していたニューオリンズ・ホーネッツ(現ペリカンズ)はレイカーズ、ヒューストン・ロケッツとの三角トレードをまとめ、ポールのレイカーズ行きが内定。しかし、当時のホーネッツはリーグが所有していたため、トレード成立にはデイビッド・スターン・コミッショナー(当時)の承認が必要だった。そしてリーグの戦力バランスにもたらす影響が考慮された末、最終的に承認が得られずトレードは破談となった。

 結局、ポールはエリック・ゴードン(現ロケッツ)、クリス・ケイマン、アル・ファルーク・アミヌ(現シカゴ・ブルズ)、ドラフト1巡目指名権とのトレードでクリッパーズに加入。もしレイカーズに移籍し、ポールとコビーが同じチームでプレーしていたら、リーグの頂点に立っていたと思うファンは少なくないだろう。
 
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