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「ウィザーズにもチャンスはある」シャックがプレーオフでのアップセットに持論。カギは2枚看板の爆発と“第3の男”八村塁<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.05.21

ウィザーズはプレーオフ1回戦で第1シードのシクサーズと対戦。八村は初の大舞台でチームを勝利に導けるか。(C)Getty Images

 5月20日(日本時間21日、日付は以下同)、ワシントン・ウィザーズはインディアナ・ペイサーズとのプレーイン・ゲームを142-115の圧勝劇で飾り、3年ぶりのプレーオフ進出を決めた。

 イースタン・カンファレンスの第8シードとして出場するウィザーズ(34勝38敗/勝率47.2%)がプレーオフ1回戦で相まみえるのは、イーストトップの49勝23敗(勝率68.1%)を記録したフィラデルフィア・セブンティシクサーズ。

 シーズン平均トリプルダブル(22.2点、11.5リバウンド、11.7アシスト)をマークしたラッセル・ウエストブルック、2シーズン連続でイーストトップとなる平均31.3点をあげたブラッドリー・ビールを擁するウィザーズに対し、シクサーズにはMVP最終候補に入ったジョエル・エンビード、最優秀守備選手賞の最終候補に選ばれたベン・シモンズがおり、1回戦ながらタレント揃いの白熱したシリーズになる様相を呈している。
 
 もっとも、シーズン中の直接対決ではシクサーズが3戦全勝。ウィザーズは昨年12月23日の開幕戦で6点差、1月6日の試合ではビールがキャリアハイの60得点を叩き出すも5点差で敗れており、3月12日の3戦目もエンビードがケガで途中退場したものの、26点差の完敗を喫している。

 シクサーズは2枚看板のビールとウエストブルックに対して、シモンズやダニー・グリーン、マティス・サイブルといった有能なディフェンダーたちをぶつけてくることが予想される。一方、ビールはシクサーズ相手に今季平均36.7点、フィールドゴール成功率55.7%、3ポイント成功率55.0%と絶好調。ウエストブルックも平均22.0点、11.7アシストにフィールドゴール成功率45.8%、3ポイント成功率41.7%と好成績を残しており、この2人を完璧に封じるのは至難の業だろう。

 現役時代にヒューストン・ロケッツで2連覇を経験し、現在は解説を務めるケニー・スミスは、20日に放送された『TNT』の番組内で、シモンズがビールとウエストブルックに対して苦戦を強いられると予想している。

「私は彼(シモンズ)がペリメーターで一貫してあの2人(ビールとウエストブルック)に対抗できるとは思えないね。(現役時代の)私はまずまずのスコアラーだった。でも211cmの男が私をガードしようとすれば、自分にとってアドバンテージになると感じる。デニス・ロッドマンがスイッチしてこようとお構いなしさ。(シモンズは)ゲームを通じて彼らをガードするには大きすぎる」
 
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シャックも「ウィザーズにチャンスはある」と語る