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ジョージの好調の陰にビラップスあり? ルーHCが語る“コーチ・ビラップス”の資質<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.06.14

ジョージ(左)の成長に大きな影響を及ぼしているビラップス(右)。ルーHCの信頼も厚く、将来的な指揮官就任は確実と言っていい。(C)Getty Images

 カワイ・レナードとともに、ロサンゼルス・クリッパーズの看板選手として活躍するポール・ジョージ。今季レギュラーシーズンは平均23.3点、6.6リバウンド、1.1スティールをマークしたほか、平均5.2アシストは自己ベストで、アシスト率24.6%もキャリア11シーズン目にして最高の数字を残している。

 プレーオフに入っても好調をキープしており、ダラス・マーベリックスとのファーストラウンドでは平均23.6点、9.0リバウンド、5.7アシストと躍動。ユタ・ジャズとのカンファレンス・セミファイナルでも、ここまでの3試合(1勝2敗)を終えて平均26.0点、7.7リバウンド、4.3アシスト、3ポイント成功率45.8%と好成績をマークしている。

 この好調の背景には、ある1人のコーチの存在があるようだ。現地時間6月13日、地元紙『Los Angeles Times』に掲載された記事のなかで、ジョージは今季からクリッパーズのアシスタントコーチ(AC)に就任したチャンシー・ビラップス(元デトロイト・ピストンズほか)について、こう話していた。
 
「彼は俺のゲームに多大な影響をもたらしている。このチームにすごくフィットしているし、チャンピオンであり、最高の人間性を持った人物なんだ。彼はポイントガードとしてプレーするためにたくさん話してくれる。ディシジョンメイキングやテンポ、ペースといったことやハンドリングについてもね。彼に教わってからというもの、俺はクリエイトもボールハンドリングも、多くの場面でこなすようになってきた。彼がサポートしてくれるんだ。彼にはもの凄く感謝しているよ」

 現役時代に司令塔を務めていたビラップスは、チームメイトたちからの人望も厚く、所属した先々で持ち前のリーダーシップをいかんなく発揮してきた。コーチングキャリアこそ今季の1シーズンのみだが、今季開幕前にもインディアナ・ペイサーズやオクラホマシティ・サンダーの新指揮官候補に浮上するほど評価が高く、今季終了後にヘッドコーチ(HC)へ昇格する可能性も十分にある。
 
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ルーHCが語る“ビラップス評”