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NBA

「ヘビー級の戦いのようだった」バックスの“陰のキーマン”がデュラントとの激闘を回想<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2021.07.07

今季途中にバックスに加入したタッカー。ネッツとのカンファレンス準決勝ではデュラント(右)に対して好守備を見せ、チームのシリーズ突破に貢献した。(C)Getty Images

今季途中にバックスに加入したタッカー。ネッツとのカンファレンス準決勝ではデュラント(右)に対して好守備を見せ、チームのシリーズ突破に貢献した。(C)Getty Images

 ミルウォーキー・バックスは今季、47年ぶりにNBAファイナルに進出し、フランチャイズ史上2度目のリーグタイトル獲得を目指している。カンファレンス決勝ではエースのヤニス・アデトクンボが離脱した穴を、クリス・ミドルトンとドリュー・ホリデーらで埋めて大舞台への切符を手にした。そのなかで“陰のキーマン”とも呼べるのがPJ・タッカーだ。

 2006年のドラフト2巡目35位でトロント・ラプターズに指名されるも、ルーキーイヤー終了後に解雇されたタッカーは、欧州で実績を積んで2012年にNBAへ復帰。フェニックス・サンズ、ラプターズを経て、2017-18シーズンからヒューストン・ロケッツに所属し、マイク・ダントーニ・ヘッドコーチの元では身長198センチながらスモールボールの象徴としてセンター起用された。

 今季はシーズン前半戦で平均4.4点、4.6リバウンド、1.4アシストを記録していたが、3月に入るとトレードが決定するまで試合に出場しない意向を示してチームに帯同せず。同19日(日本時間20日)にバックスへの移籍が成立した。

 シーズン後半戦では20試合に出場したうち、先発は1試合のみだったが、プレーオフではスタメンに昇格。カンファレンス準決勝では、ブルックリン・ネッツのケビン・デュラントに対して執拗なディフェンスでプレッシャーをかけ続け、シリーズ突破に大きく貢献した。

 カンファレンス決勝進出を決めた直後、「ただただハッピーだ」とだけ語っていたタッカーだが、米メディア『The Athletic』で「今シーズンは長い1年だった。ウエストのトップチームから陥落し、ロケッツからも去ることになった」とシーズンの苦労とともに、デュラントとの激闘を振り返っている。
 
「KDとのバトルは、ヘビー級の戦いのようだった。毎晩、すべてを出し切り、疲れ果て、それでも戦い続ける。マッチアップを乗り越えた先に、喜びを味わいたい。それだけだった」

 同僚のミドルトンは、36歳の守備のスペシャリストを「キャリアを通じて、1番~5番を守ってきた選手だ。彼が僕らに自信を与えてくれる」と称賛。ボビー・ポーティスも絶対的な信頼を口にする。

「リーグを戦ううえで求められるタフネス、メンタル的な強さをもたらしてくれる。全チームが彼のような選手を必要としている。スコアリングがすべてじゃない。彼は毎日変わらない。ルーズボールをモノにし、オフェンシブ・リバウンドのために戦い、コーナーから入ってきてリバウンドをもぎ取る。毎晩、重要なリバウンドを取っているよ」

 今季終了後にフリーエージェントになるが、「自分で行き先を選べることにワクワクしている。ミルウォーキーに来た時は、延長契約の話もしなかった。ただ単にプレーするチャンスが欲しかっただけだからね」と語ったタッカー。デュラント、カンファレンス決勝のトレイ・ヤング(アトランタ・ホークス)に続き、NBAファイナルでサンズのデビン・ブッカーを封じ込めてタイトル獲得に貢献するとなれば、さらに株を上げることになりそうだ。

構成●ダンクシュート編集部
 
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