東京五輪

初の五輪金メダルを目指すガソル。親友コビーが復帰のモチベーションに「彼は私の中で生き続けている」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.07.25

41歳のガソルは今回で5度目の五輪出場。悲願の金メダル獲得を目指す。(C)Getty Images

 7月23日に開会式が行なわれ、本格的に競技がスタートした東京オリンピック。5人制バスケットボールは25日に幕を開け、翌26日にはスペイン代表が日本代表との予選ラウンド初戦を迎える。

 優勝候補の一角であるスペインは、リッキー・ルビオ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)やマルク・ガソル(ロサンゼルス・レイカーズ)、ヴィリー・エルナンゴメス(ニューオリンズ・ペリカンズ)といった現役NBA選手が中核を担うほか、長年チームを牽引したパウ・ガソル(バルセロナ)が名を連ねている。

 パウは2019年5月に左足疲労骨折の手術を受けるまで、NBAで計18シーズンをプレー。新人王を皮切りに、オールNBAチームに4度、オールスターには6度選ばれた実績を誇り、09、10年にはレイカーズで2連覇を成し遂げるなど、スペイン代表の選手としては別格の実績を残してきた。
 
 41歳の大ベテランは25日に『USA TODAY』に掲載されたインタビューで、2度の手術を余儀なくされた左足のケガについて振り返っている。

「諦めようとは思わなかった。このケガでキャリアを終えたくなかったんだ。素晴らしい年月を過ごし、ものすごい経験をしてきたコートでプレーしてキャリアを終えたいと願っていた」

 ガソルは今年2月に古巣のバルセロナと契約を結んでコートに復帰。そんな彼にとって、レイカーズ時代のチームメイトで昨年1月に他界したコビー・ブライアントの存在は特別で、今でも心の中で生き続けているという。

「彼は今も私の心の中で生き続けている。私は何度も『コビーなら、きっと自身を追い込んでいたはずだ』と言っているんだ。彼は決してワークアウトを簡単なものにせず、どんな些細なことであろうと手を抜いたりはしなかった。ものすごく自制心があり、練習することの重要性を信じていた。私にとって非常に大きな存在だ。自分の人生において、常にインスピレーションとなり、モチベーションを与えてくれるんだ」
 
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