昨季開幕前、当時ブルックリン・ネッツに所属していたジャレット・アレンは、チームと延長契約を結ぶことなく開幕を迎えた。
211㎝・110㎏のビッグマンは昨年12月25日(日本時間26日、日付は以下同)のボストン・セルティックスとのクリスマスゲームで9得点、11リバウンド、4ブロックを残して勝利に貢献。
試合後、スティーブ・ナッシュ・ヘッドコーチは「あの男は信じられない活躍をしていた。ディフェンスではリムをプロテクトし、ルーズボールを奪いに行き、コートの両エンドで素晴らしいリバウンドを見せていた。彼の働きは際立っていたよ」と称賛していたが、延長契約についてはこう口にしていた。
「そのことは話していない。我々は今シーズンにフォーカスしているからね。彼には明るい未来がある。その時になれば必ず、大きな契約を手にするだろう」
だが結局アレンは1月にジェームズ・ハーデンを含んだ4チーム間の大型トレードでクリーブランド・キャバリアーズへ移籍す ることになった。
キャブズへキャブズへ移籍後、アンドレ・ドラモンド(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)から先発センターの座を奪ったアレンは、新天地で平均13.2点、9.9リバウンド、1.7アシスト、1.4ブロックをマーク。制限付きフリーエージェント(FA)となった今夏には、キャブズと5年1億ドル(約109億円)という超高額契約を締結した。ケビン・デュラント、カイリー・アービングにハーデン、ジョー・ハリスと高額契約選手を複数抱えるネッツで同等の契約を結ぶ可能性は皆無だっただけに、キャブズ移籍は吉と出たと見ていいだろう。
その一方で、24日に『SiriusXM NBA Radio』へ出演したアレンは、ネッツ退団を悔やんでいるとも受け取れる言葉を発していた。
「僕の頭を駆け巡っているよ。あのグループと一緒にプレーしていたことをね。僕なら彼ら(ネッツ)を助けられたんじゃないかって。別に自分が一番のピースだと言っているわけじゃない。でも、僕ならあのチームのファイナル進出の手助けができたんじゃないかという気がしているんだ」
昨季のネッツはアレン退団後、センターにブレイク・グリフィン、ラマーカス・オルドリッジを獲得したものの、プレーオフではカンファレンス・セミファイナルでミルウォーキー・バックスに3勝4敗で敗れていた。
ヤニス・アデトクンボ、PJ・タッカー、ブルック・ロペス、ボビー・ポーティス擁するバックスがシリーズ平均47.7本を記録したことに対し、ネッツは同43.3本とリバウンド数で劣勢だったことは否めない。
だが最大の痛手だったのはビッグ3が揃わなかったこと。アービングが第4戦で右足首を痛めて戦線離脱を余儀なくされ、シリーズ初戦でハムストリングを痛めて途中退場したハーデンが第5戦から復帰したものの、ベストコンディションには程遠く、デュラントの超人的なパフォーマンスに頼ることになってしまったことが敗因になっていたからだ。
それに、ネッツはアレンを手放さなければハーデンの獲得はなかった。ただ古巣について「ファイナルへ行く手助けができたんじゃないかという気がしている」と語ったのは、それほどネッツへの思い入れが強かったからなのだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
211㎝・110㎏のビッグマンは昨年12月25日(日本時間26日、日付は以下同)のボストン・セルティックスとのクリスマスゲームで9得点、11リバウンド、4ブロックを残して勝利に貢献。
試合後、スティーブ・ナッシュ・ヘッドコーチは「あの男は信じられない活躍をしていた。ディフェンスではリムをプロテクトし、ルーズボールを奪いに行き、コートの両エンドで素晴らしいリバウンドを見せていた。彼の働きは際立っていたよ」と称賛していたが、延長契約についてはこう口にしていた。
「そのことは話していない。我々は今シーズンにフォーカスしているからね。彼には明るい未来がある。その時になれば必ず、大きな契約を手にするだろう」
だが結局アレンは1月にジェームズ・ハーデンを含んだ4チーム間の大型トレードでクリーブランド・キャバリアーズへ移籍す ることになった。
キャブズへキャブズへ移籍後、アンドレ・ドラモンド(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)から先発センターの座を奪ったアレンは、新天地で平均13.2点、9.9リバウンド、1.7アシスト、1.4ブロックをマーク。制限付きフリーエージェント(FA)となった今夏には、キャブズと5年1億ドル(約109億円)という超高額契約を締結した。ケビン・デュラント、カイリー・アービングにハーデン、ジョー・ハリスと高額契約選手を複数抱えるネッツで同等の契約を結ぶ可能性は皆無だっただけに、キャブズ移籍は吉と出たと見ていいだろう。
その一方で、24日に『SiriusXM NBA Radio』へ出演したアレンは、ネッツ退団を悔やんでいるとも受け取れる言葉を発していた。
「僕の頭を駆け巡っているよ。あのグループと一緒にプレーしていたことをね。僕なら彼ら(ネッツ)を助けられたんじゃないかって。別に自分が一番のピースだと言っているわけじゃない。でも、僕ならあのチームのファイナル進出の手助けができたんじゃないかという気がしているんだ」
昨季のネッツはアレン退団後、センターにブレイク・グリフィン、ラマーカス・オルドリッジを獲得したものの、プレーオフではカンファレンス・セミファイナルでミルウォーキー・バックスに3勝4敗で敗れていた。
ヤニス・アデトクンボ、PJ・タッカー、ブルック・ロペス、ボビー・ポーティス擁するバックスがシリーズ平均47.7本を記録したことに対し、ネッツは同43.3本とリバウンド数で劣勢だったことは否めない。
だが最大の痛手だったのはビッグ3が揃わなかったこと。アービングが第4戦で右足首を痛めて戦線離脱を余儀なくされ、シリーズ初戦でハムストリングを痛めて途中退場したハーデンが第5戦から復帰したものの、ベストコンディションには程遠く、デュラントの超人的なパフォーマンスに頼ることになってしまったことが敗因になっていたからだ。
それに、ネッツはアレンを手放さなければハーデンの獲得はなかった。ただ古巣について「ファイナルへ行く手助けができたんじゃないかという気がしている」と語ったのは、それほどネッツへの思い入れが強かったからなのだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)