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王者バックスがブーデンホルザーHCとの契約を延長。連覇のカギは“結束力”<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2021.08.27

就任3年目でバックスを50年ぶりの頂点に導いたブーデンホルザーHC。新たに契約を延長し、来季の連覇に挑む。(C)Getty Images

 昨季50年ぶりにNBAの頂点に立ったミルウォーキー・バックスは8月24日(日本時間25日)、マイク・ブーデンホルザー・ヘッドコーチ(HC)と複数年の延長契約を結んだことを発表した。現地メディアの報道によると、契約は3年と見られる。

 現在52歳のブーデンホルザーは、1996年にサンアントニオ・スパーズのアシスタントコーチとしてNBAのコーチキャリアをスタート。17年間もの長きにわたり名将グレッグ・ポポビッチHCを支え、4度の優勝を味わった。2013~18年には初めてHCとしてアトランタ・ホークスを率い、18年にバックスの指揮官に就任。バックスでは3年間でレギュラーシーズン227試合を指揮して162勝(勝率71.4%)という好成績を残している。

 バックスのオーナーであるマーク・ラスリー、ウェス・エデン、ジェイミー・ディナンの各氏は声明を通じて、「今シーズン、NBAチャンピオンシップを獲得したことで、勝利することがいかに難しいか、また、仕事を成し遂げるために最高の選手やコーチを配置できることがいかにありがたいかを実感しました」と述べ、延長契約に至った喜びを表わしている。

「マイクの強力なリーダーシップ、コーチングの専門知識、選手育成への取り組み、そして適応力は、我々が一丸となってチャンピオンシップを目指して競っていく上で非常に重要なものです。彼がジョン・ホーストやピーター・フェイギンと一緒に行なってきた仕事に感激しており、今回の延長契約を誇りに思っています」
 
 就任3年目でチームを頂点に導き、今後の指揮も託されたブーデンホルザーも、「バックスという組織の一員であることへの感謝の気持ちは、言葉では言い表わせません」と感謝を語っている。

 もっとも、バックスが来季も絶対的な優勝候補であるかというと、そうとも言い切れない。昨季は主砲ヤニス・アデトクンボを中心に悲願のタイトルを掴んだものの、レギュラーシーズンはカンファレンス3位で、プレーオフでもブルックリン・ネッツの手負いのビッグ3の前に2勝3敗と敗退寸前まで追い込まれた。先日発表された『ESPN』のパワーランキングでは、そのネッツの後塵を拝している。

 今夏のFA戦線でバックスが現状維持的な補強にとどまったのに対し、ネッツやマイアミ・ヒートら同カンファレンスのライバルは着実に戦力をアップさせている。来たる新シーズン、バックスがチーム史上初の連覇を果たせるかは、ブーデンホルザーHCをはじめとしたチーム全体の結束力にかかっていると言えそうだ。

構成●ダンクシュート編集部
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