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NBA

【名作シューズ列伝】殿堂入りした“ビッグベン”が2004年球宴で着用。BOXとの温度差が半端ない「INT-2 CHI MID」

西塚克之

2021.09.22

ウォーレスは鍛え抜かれた肉体を武器に、リバウンダー兼ディフェンダーとして一世を風靡。今年バスケットボール殿堂入りを果たした。(C)Getty Images

ウォーレスは鍛え抜かれた肉体を武器に、リバウンダー兼ディフェンダーとして一世を風靡。今年バスケットボール殿堂入りを果たした。(C)Getty Images

 人に歴史あり。バスケにスーパースターあり。スーパースターにシグネチャーモデルあり。シグネチャーモデルにBOXあり! 

 今年、クリス・ウェバー、ポール・ピアース、クリス・ボッシュといったスタープレーヤーとともに、ドラフト外選手として史上初となるバスケットボール殿堂入りを果たし、歴史に名を刻んだ“ビッグベン”ことベン・ウォーレス。

 1974年9月10日、11人兄弟の10番目として生まれたウォーレスは、兄弟とプレーすることでバスケットボールの腕を磨いていきます。身体能力が高く、高校時代はバスケ以外にも才能を発揮。アメフトと野球で州の代表に選ばれるほどのアスリートでしたが、身長があまり高くなかったため、有名大学からアメフト推薦は来てもバスケ選手としての評価はイマイチでした。

 結局ウォーレスはクリーブランドのカヤホガ・コミュニティ・カレッジで2年間過ごしたのち、転入したバージニア・ユニオン大で平均13.4点、10.0リバウンドと実力を見せつけます。しかしサイズ不足(公称は206㎝も実際は201㎝)ゆえに、96年のドラフトではどのチームからも声がかかりませんでした。

 それでも泥臭いプレースタイルがワシントン・ブレッツ(現ウィザーズ)のゼネラルマネージャーのウェス・アンセルドの目に留まり契約をゲット。1,2年目はチームにウェバーがいたこともあって活躍の場は限られたものの、彼が退団した3年目の1998-99シーズンに、平均8.3リバウンド、2.0ブロックと存在感を放ちました。

 そして2000年に移籍したデトロイト・ピストンズでリバウンダー&ディフェンダーとしての才能が完全開花。鍛え抜かれた肉体を武器にゴール下の守護神となり、最優秀守備選手賞に4回(02、03、05、06)輝きました。
 
 ウォーレスの成長とともにピストンズも成績を伸ばし、2003-04シーズンにはNBAファイナルへ勝ち進み、シャキール・オニールとコビー・ブライアント率いるロサンゼルス・レイカーズを4勝1敗で圧倒。ウォーレスはシリーズ平均10.8点、13.6リバウンド、1.8ブロック、優勝を決めた第5戦では18得点、22リバウンドを叩き出しました。



 今回紹介するのは、キャリアのハイライトとなった04年のオールスターで彼が着用したAND1(アンドワン)の「INT-2 CHI MID」です。

 AND1は93年にアメリカで誕生したバスケットボールシューズ/ウェアブランド。ストリートバスケットに強くインスパイアされ、若者から絶大な人気を誇りました。

 同ブランドの人気モデル『Tai Chi』をアップデートした1足は、シュータンにピストンズのセカンドロゴと陰陽のマークを組み合わせた模様を落とし込み、全体はパテントレザーで覆ったことでシャープかつ高品質に仕上げています。



 アウトソールは、グリップ力に長けたドレッドパターンと、安定性を重視したスプリングジオメタリーを採用。ミッドソールにはTPUシャンクプレート、踵にエアバックを挿入したことで、耐久性にも秀でています。
 
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